龍帥の翼 史記・留侯世家異伝
漫画
作者:川原正敏,
出版社:講談社,
掲載誌:月刊少年マガジン,
レーベル:講談社コミックス月刊マガジン,
発表期間:2016年3月5日 - 2022年12月6日,
巻数:全25巻,
話数:全74話,
以下はWikipediaより引用
要約
『龍帥の翼 史記・留侯世家異伝』(りゅうすいのつばさ しき りゅうこうせいかいでん)は川原正敏による日本の歴史漫画。『月刊少年マガジン』(講談社)にて、2016年4月号から2023年1月号まで連載された。張良を主人公とし、張良の視点から項羽と劉邦を描く。
制作
連載前となる『月刊少年マガジン』2016年3月号に、連載にあたっての川原のインタビューが掲載された。学生時代に司馬遼太郎の『項羽と劉邦』を買って読んで以来、漫画の題材にしたかったと川原はインタビューで答えている。
本作における人名、表記は『史記』の記述を基本としており、「鉄槌」も「鐵槌」と旧字で記述されている。ただし、「項羽」「劉邦」のように表記が一般的に広まっていると考えられる場合は慣例に従う(『史記』では「羽」が旧字であり、劉邦の「邦」は『史記』に記載が無い)ことが、コミックス5巻の著者あとがきで記されている。
安田峰俊は本作について、時代考証が正確であることを挙げている。中国古代史が専門で博士課程まで行った安田の友人によれば、作中に登場する小物、登場人物の動作は裏付けが取られており、秦軍の鎧デザインも近い時代を描いている漫画『キングダム』(原泰久)よりも正確とのこと。ただし、「盾の裏側に角材が使われているように描かれているが、この時代に角材はなかったかもしれない」、「馬車の縦幅が、中国の戦国時代から出土した壺に描かれた馬車と比べて長い」というような不正確な点もあるが、こういった点を除いては明らかな誤りは少ないとのこと。また、日本の歴史漫画は吉川英治や司馬遼太郎の小説のストーリーを基本にしている作品も多いが、本作は正史である『史記』の「留侯世家」を基本として、大胆なアレンジを加えている。
時系列的に本作は『キングダム』後、秦の中国統一以降を描いており、史実上の人物の去就について本作がネタバレになるのではないかと心配するむきがある。
あらすじ
秦の始皇帝が中国を統一してから2年が経った紀元前219年。故国である韓を滅ぼされた張良は、始皇帝を討つという目的のため、東方の蛮地・滄海の村を訪れ、その途中で1人の赤子を拾い、黄石と名付けた。村に唯一残っていた若い男である窮奇の協力を得ると、張良は巡遊中の始皇帝を博浪沙で暗殺しようとするが失敗。辛くも始皇帝の追手から逃れる。
張良らは偽名を使い、下邳に潜伏。侠客として配下となる者を増やしていた。始皇帝は病に倒れ、秦帝国は謀をもって胡亥を二代皇帝に建てた李斯と趙高が専横するようになり、国は乱れていった。陳勝・呉広の乱が起きるが、反乱の規模が大きすぎ、また頭目の器が小さいことを理由に、張良は動かなかった。項羽が叔父の項梁と共に乱を起こしたことも張良の耳には入っていたが、こちらは下邳から遠すぎる。黄石の言に従い、西へと向かう途中で、敗走中の劉邦率いる軍と出会う。黄石が劉邦の器を「愚かな龍」と見抜いたこともあり、張良は劉邦の下に就くことを決意する。弱兵ぞろいの劉邦軍を精鋭にするため、張良は窮奇と樊噲を争わせ、窮奇にわざと倒れさせて樊噲を勇将として兵たちの士気を上げた。(以上、2巻まで)
主な登場人物
実在の人物についてはCategory:楚漢戦争の人物も参照のこと。
張良
黄石
窮奇
酈食其
書誌情報
- 川原正敏 『龍帥の翼 史記・留侯世家異伝』 講談社〈講談社コミックス月刊マガジン〉、全25巻
- 2016年9月16日発売、ISBN 978-4-06-392545-6
- 2016年10月17日発売、ISBN 978-4-06-392551-7
- 2017年1月17日発売、ISBN 978-4-06-392562-3
- 2017年4月17日発売、ISBN 978-4-06-392577-7
- 2017年7月14日発売、ISBN 978-4-06-392592-0
- 2017年10月17日発売、ISBN 978-4-06-392607-1
- 2018年1月17日発売、ISBN 978-4-06-510748-5
- 2018年4月17日発売、ISBN 978-4-06-511195-6
- 2018年7月17日発売、ISBN 978-4-06-512212-9
- 2018年10月17日発売、ISBN 978-4-06-513200-5
- 2019年1月17日発売、ISBN 978-4-06-514302-5
- 2019年4月17日発売、ISBN 978-4-06-515178-5
- 2019年8月16日発売、ISBN 978-4-06-516828-8
- 2020年2月17日発売、ISBN 978-4-06-518584-1
- 2020年5月15日発売、ISBN 978-4-06-519427-0
- 2020年8月17日発売、ISBN 978-4-06-520615-7
- 2020年11月17日発売、ISBN 978-4-06-521494-7
- 2021年2月17日発売、ISBN 978-4-06-522366-6
- 2021年5月17日発売、ISBN 978-4-06-522963-7
- 2021年8月17日発売、ISBN 978-4-06-524378-7
- 2021年11月17日発売、ISBN 978-4-06-525952-8
- 2022年2月17日発売、ISBN 978-4-06-526936-7
- 2022年8月17日発売、ISBN 978-4-06-527747-8
- 2022年11月16日発売、ISBN 978-4-06-529969-2
- 2023年2月16日発売、ISBN 978-4-06-530459-4