龍狼伝
以下はWikipediaより引用
要約
『龍狼伝』(りゅうろうでん)は、山原義人による日本の漫画作品。1993年から『月刊少年マガジン』(講談社)にて連載中。平成9年度(第21回)「講談社漫画賞」少年部門受賞。本作は作者の山原のデビュー作品である。
1998年にドラマCD「龍狼伝〜竜天女の哀涙〜」が発売された。2015年には舞台が上演されている(後述)。
小説『三国志演義』(以下、『演義』)を題材にした作品であり、中でも漢や匈奴に関する独自のストーリーが描かれている点が本作品の特徴として挙げられる。
あらすじ
中国へ修学旅行に向かう途中、飛行機に乗っていた天地志狼と幼馴染の泉真澄は、突如現れた龍に飲み込まれ、207年の中国へ時間移動する。そこは三国志の時代の只中であり、劉軍と曹軍の戦場へであった。
落命した武将の代役を見事に務めた志狼だったが、龍に乗って天から降りてきた2人は「竜の子」として神聖視されることになり、否応なく戦乱へと巻き込まれていく。知略と才気によって数々の活躍を収めた志狼は「竜の軍師」と呼ばれるようになり、修行の末に「雲体風身」や「闘仙術」を習得して、三国志の英雄たちと肩を並べるほどの戦闘能力を手に入れていく。
登場人物
『演義』に登場する人物の詳細は各リンク先を参照。声はドラマCD版のキャスト、演は舞台版(2015年 / 2016年)のキャストによる。
竜の子
天地志狼(あまち しろう)(声:阪口大助)(演:椎名鯛造 / 大平峻也)
本作の主人公。日本人の父と中国人の母を持つハーフで、額にはホクロがある(作中“天運の相”と呼ばれる)。
幼馴染の真澄と共に龍に飲み込まれ、三国志の時代の只中、劉軍と曹軍の戦場へ時間移動する。そして、自分達を守るために落命した単福(徐庶)の代役を見事に務め、以後「竜の子」「竜の軍師」と呼ばれるようになる。また修行の末に「雲体風身」や「闘仙術」を習得し、現在では三国志の英雄と肩を並べるほどの戦闘能力を手に入れている。
中国語の会話を習っていたことがあり、そのため三国志時代の中国でも言葉が通じている。
能天気な性格に見えるが、真面目な一面も持つ。また物事の要点を無意識に掴む能力を持ち、登場人物の大半から「大物(=成竜)になる素質を持つ」と評されている。
『龍狼伝』では劉軍の軍師として活躍したが、『中原繚乱編』では自身が率いる「竜騎兵団」と共に曹操の元に身を寄せ、征南将軍に任ぜられている。
『王霸立国編』では勢力に属するのではなく、新たに漢ではない「竜の国」を起こす決意をしている。
泉真澄(いずみ ますみ)(声:宮村優子)(演:栞菜 / 八坂沙織)
本作のヒロイン。幼馴染の志狼と共に、龍に飲み込まれ三国志の時代へ時間移動する。
時間移動後しばらくは志狼と共に劉軍に留まっていたが、仲達の手で曹操の下へ連れて行かれる。この時「天運の相」(彼女の場合は痣)が出来、「竜娘々」として崇められるようになる。
五虎神の黒瘴虎の正体を黄巾党の主導者・張角と見破る。
赤壁の戦いで行方不明となるが、後に許昌にいることが発覚する(1年間、強制的に眠らされていた)。許昌で志狼と一時的な再会を果たすも、仲達の野望を阻止するために許昌に残ることを選択し、現在に至る。
中学校一の才女で、彼女もまた中国語を習っていたため言葉が通じる。張飛にバカにされた時に悔しさを滲ませたこともある。また酒に強く、張飛に酒飲みで勝っていた。
竜騎兵
志狼が率いる、総数500から成る精鋭揃いの騎兵団。顔ぶれのほとんどは元は仲達率いる「虎豹騎」の一員であり、仲達に反感を抱いている。
蓮花(レンファ)(声:氷上恭子)(演:坂田しおり / 梅田悠)
元は劉軍の女兵士で、志狼が初めて出会った三国志の時代の人物。相手を惑わせて一瞬で斬る「虚の剣」と、仙術武具の1つ「乾坤圏」の使い手。
両親を山賊に殺され山中を放浪していた時に単福(徐庶)と出会い、敵討ちのための剣術を学ぶため以後彼の義妹となる。仇討ちを果たした後は単福と共に劉備配下となり戦場で活躍。単福に対して異性としての愛情を抱いていた。
志狼と真澄を生かすために単福が死んだため、当初は志狼のことを「兄を殺したに等しい」として快く思っていなかったが、共に死線をくぐるにつれ次第に好意を寄せるようになる。現在は劉備の依頼を受ける形で軍を離れ、志狼に同行している。竜騎兵としては武将として、兵卒たちに指示を出せる地位にある。
人物像のモチーフはゲーム『ストリートファイターII』に登場する春麗。
呂烈(リョレツ)
志狼に同行する人々
愛琳(アイリン) (声:笹本優子)(演:小玉百夏 / - )
暁明(シャオミン)
伍真(ウーヂェン)(演:樋口裕太 / - )
劉豹
黄忠
首領(ドミヌス)
ローマ教会の暗殺者集団「神の聖杯(エリクシール)」のリーダー。念動の異能を持つ。武術ではライを上回ると志狼は認識している。
ソフィアを邪教の聖女と称し、彼女を抹殺するため漢を訪れた先で志狼と相まみえる。初めは志狼を圧倒していたが、ソフィアの助力を受けた志狼に押し返され敗北し逃走。その後、ルクスを伴って再び志狼の元へ向かい、真諦の思惑・演出もあって志狼を「預言者(ネイビーム)」と信じ、ルクスと共に忠実な臣下となる。
エリクシール共通の戦法である暗器を用いた接近戦の他に、念動力を用いて宙に浮かせた木片や小石を相手にぶつける攻撃を得意とする。当初は、意図せず味方にも木片を被弾させてしまうなど精密さに欠けていたが、志狼と共に修行をした結果、動き回る相手の耳の穴に石つぶてを通す程の精密さを身に着けた。
劉軍
劉備(演:緑川睦 / 緑川睦)
月英(ユエイン)(声:折笠愛)(演:階戸瑠李 / - )
関羽(演:末野卓磨 / 岩田有弘)
張飛 (声:荒川太郎)(演:友常勇気 / 大藏基誠)
趙雲(演:鶴田亮介 / 片山徳人)
曹軍
曹操(声:大川透)(演:室龍規 / 室龍規)
曹仁(演:吉田宗洋 / - )
曹丕
ラン
樂進
孫軍
周瑜(演: - / 塩川渉)
基本的には『演義』に準ずるが、志狼の暗殺を企てるなど、より奸智に長けた人物として描かれている。
赤壁の戦いでは裏で仲達と通じていた。
作中では神速の剣を使うなど武力も凄まじい。黒障虎から新たな仲達の配下として誘いを受けるほどである。
病が進行しており、余命幾ばくもない状態だが戦場で指揮を続け、志狼率いる軍勢と襄陽城で攻防を繰り広げるが、龐統の火計と龍騎兵による伏兵で壊滅。
間近に迫る自らの死を悟り、不死の秘法を求めて甘寧に黒瘴虎の捜索を命令するも、すでにライに殺害されており、その事実を知った甘寧は出奔してしまう。
病床で甘寧の帰りを待っていたが、甘寧が帰って来なかったために妻の小喬に看取られて死亡する。
実は死の間際に志狼の精神と接触しており、その自身の持つ信念は志狼に国を起こす切っ掛けを与えた。
太史享
漢
献帝
馬超
仲達一派
仲達(ちゅうたつ) (声:家中宏)(演:山碕薫太 / 薫太)
本作品の最大の敵。生まれ持った「破凰の相」の概念の下、漢に戦乱を起こし、最終的に全てを滅ぼそうと企んでいる。
元は曹軍の武将で、曹純の急死により虎豹騎の将となる。その後、赤壁の戦いで曹操を裏切り、現在は漢の丞相となっている(赤壁の戦いで斃されたのは影武者)。
「雲体風身」の体術に加え、五虎神の全ての技や念体が使えるなど、凄まじい戦闘能力を誇る。その心の中は完全な虚無であるため感情の起伏がほとんど無いが、心中で嘲笑する描写が多い。無表情で全ての攻撃を無効化する術を使う(ただし虚空の攻撃は無効化しきれず)。
本作中に司馬仲達と呼ばれることがあった。なお、作中では二重引用符を用いた、“仲達”と表記される。ちなみに名前に当記号が使用される場合、その意味は劇中劇の人物or単なる強調のどちらかであることが多い。
大幻(ダーファン)(演:Kimeru / - )
仙人。元は左慈と同門の道士であったが、「破凰の相」に魅入られ、人類の破滅こそ仙道の極致であるとして暗躍している。
仲達と青龍に仙術を教えた男であり、漢を滅亡させようとする黒幕として描かれている。ただし、仲達と青龍を完全に操っているわけではなく、仲達に見限られ殺されることを恐れている描写もあるなどその関係は未だ不明な点が多い。 また、元武・シュアンとは実の兄弟。『王霸立国編』では、邪仙に堕ち「破凰の相」に道を求めた現在であっても、実兄元武に対しては心の底から敬愛・信奉している心情が描かれている。
志狼との戦いで大敗を期し、仙術の「縮地」を使いからくも難を逃れるがエリクシールの二人が追手として現れ、彼らとの戦いでその身に毒を受ける。志狼との戦いで気脈を破壊されていたため解毒が出来ず徐々に衰弱してゆき、ダンウーの乱入や左慈の暗躍で再び難を逃れる事こそ出来たが、その後は毒が全身を回り死亡した。死亡後は、真澄の精神世界で「怨霊」となってうごめいている姿が確認された。
虚空(こくう)(演:鷹松宏一 / 鷹松宏一)
仲達配下で五虎神と一線を画す強者。本作では呂布の弟。ライ・ラン兄妹の叔父にあたる。盲目ではあるが、大気の振動や氣から敵を認識できる「心眼」を持つ。
赤壁の戦いでは圧倒的な力で志狼を追い詰めるも、真澄の力による降雨で形勢を逆転されて敗れる。
初登場時は物腰柔らかな青年として登場していたが、志狼との対戦時には圧倒的な風格を持ち、「ワシ」と一人称が変化するなど変化が見られる。
初期のころは五虎神最強の男などという肩書きが所々に見受けられた。しかし、赤飛虎・黄尸虎・白冥虎・黒瘴虎・青竜の五虎神が出揃って以降は、五虎神には数えられずに別格の存在として扱われていることもあれば、「五虎神の中でも〇〇できたのは虚空だけ」と五虎神扱いされることもあり、設定に迷走が見られる。
志狼と対戦するまで仲達に完全に忠実な部下であった。これは心中に埋め込まれた呪縛によるものである。しかしその後、呪縛の力が弱まり、自らの意思で行動している描写がある。
妖将・李傕に対する殺害について仲達や赤飛虎が驚いている描写があり、志狼もそのことを虚空の意思によるものと疑っている。
仲達に対する態度も、仲達様から仲達公へと変わり、その命をつけ狙うことを再開している。
作中では呂布が曹操に敗れる数日前に、城内で呂布と戦い倒し深手を負わす。
赤飛虎(せきひこ) (声:沢海陽子)
黄尸虎(おうしこ)
仲達配下で五虎神と称される部将の1人。「双天戟」という槍を用いて戦う。その正体は、趙雲の父親の同門・黄順の操る鎧人形。大病を患った黄順が鎧と死んだ武将の遺髪を依代として使役している。しかし、この病は大幻と仲達によって仕組まれたものだった。
張飛に匹敵する怪力、趙雲と互角の槍術、馬超と同様の神速の攻撃ができるなど、武力については五虎神最強と仲達が認める。また、一切の攻撃が本体に伝わらず、不死身である(しかし、その分槍術の力が落ちてしまう)。
『匈奴編』では幾度となく志狼と一騎討ちを繰り広げるも、最終的に第三関城の攻防戦で敗れる。この時、黄順が本来の槍術の力を発揮するため、自分の意識を黄尸虎と融合させたために痛みが黄順にも伝わり、黄順は命を落とした。五虎神の中で最初の死亡者である。
黒瘴虎(こくしょうこ)(演: - / 吉岡佑)
白冥虎(はくめいこ)
仲達配下で五虎神と称される部将の1人。
生きた人間の心臓を抜き取り、代わりに「符心臓」と呼ばれる仮の心臓を与えることで人物を操る能力を持つ。また寄生虫や毒に関する方術にも通じている。
五虎神の中では最後に志狼と直接対峙する。しかし、武術・体術に関しては完全に素人であり、志狼と対峙した際はその動きに圧倒されていた。
初登場から赤壁の辺りまでは大物然として底知れぬ雰囲気を纏わせていたが、『中原繚乱編』において流民の村で志狼と対峙して以降は、火の薬の効果に増長する・自身が五虎神だという事を信じてもらえない・ますみの炬眼を恐れる等、どこかコミカルで情けない描写が目立つようになった。
物語中、他の五虎神が来歴や正体・本名などその人物に関する過去が大なり小なり描かれているのに対し、白冥虎は今のところそういった描写がほぼ存在していない。
青龍(せいりゅう)
仲達配下で五虎神と称される部将の1人。治癒の力を持ち、許昌では皇宮官吏を務めている邵何(しょうか)という人物。
『匈奴編』ではグエンに暗示をかけることで匈奴同士の戦争を引き起こすことに成功する。体術もかなりの腕を誇り、摩牟や呼厨泉、志狼を撃破するも、黄尸虎の双天戟を用いた趙雲に敗れる。その後密かに許昌に帰還し、傷を癒している。
心臓を貫かれても死ぬことがなく、一時的に動きが止まるだけという驚異的な肉体を持つ。また、氣を消したまま闘うことができるため、あらゆる仙術に対して優位性を持つ(ただし、動揺すると「鬼氣」が流れてしまうようである)。本人いわく治癒の力を有しており驚異的な回復力はそれによるもの。また、触れるだけで相手に対して治癒の力を流し込み、過剰な治癒力で体を自壊させるなど攻撃にも使える。
「青龍」という男性であると同時に、「鳳凰」という女性でもあるなど、五虎神の中で最も謎めいている人物であったが、その正体は秦末期に前漢の祖・劉邦と天下の覇権を争って敗れた項羽の妻で、不死の力を持つ虞姫であった。
真澄の救出に駆け付けた張飛を一度は殺害するも、張飛の攻撃で短時間に何度も致命傷になる傷を負い、治癒を繰り返したために再生するべき血と肉が枯欠してしまい、治癒が出来なくなってしまったことにより、蘇った張飛に倒される。
初登場時(五虎神揃い踏み)の影絵でのイラストや口調などは、かなり異なっていた。
仲達の影武者(ちゅうたつのかげむしゃ)
ライ
呂布の遺児。父を殺した曹操に恨みを抱く。張遼の養女となっているランとは実の兄妹である。
呂布の死後、叔父の虚空によって育てられる。ランとは異なり虚空のことは然程恨んではない様子。
この時代の本来の「天運の相」の持ち主であり、武の資質は志狼と同等、基礎能力と熟練度の差により実際には志狼を遥かに上回るほどの戦闘力を誇る。
志狼同様、体格には恵まれないため手技よりも足技主体で戦うスタイルであり、その蹴り技は神業の域に達している。
志狼との初戦では途中まで圧倒するも念体を受け敗北、捕縛されるが脱走。
太史享の策で襄陽城の城門を抑えられ、妹のランが人質にされた際、助けに入り、逆上して襲いかかって来た太史享を殺す。
実は仲達に対して忠誠を抱いているわけではなく、最終的には仲達をも倒して自身が漢の皇帝となることが目標。そのため同じ「天運の相」を持つ志狼に対しても激しい敵愾心を燃やしている。
虎豹騎
虚空衆
石柳(シーリウ)
冒頓(ハン)
山越
匈奴
呼厨泉
その他
元武(ユァン・ウー)
闘仙術を生み出した仙人。元は慈愛に満ちた優れた導師であったが、ある時邪心に狂った仙人と戦い、念体を持って討ち滅ぼしたが、念体で妖魔合流した際に、邪仙の氣を取り込んでしまい自らも邪仙と化す。
若い娘との性交により氣を喰らい、娘を惨殺し続けた。その術は凄まじく、他の強者とも明らかに一線を画する。雲体風身程度ではまったく歯が立たない。闘仙術においては無数の念体を生み出すことが出来る。さらに巨大化、ビームを放つ、天地の災害さえ起こせることを示唆するなど、「天地神」を自称するに足る力を持つ。大幻とシュアンの実兄。
闘仙術を会得した志狼をも圧倒する力を持ち、志狼を倒して見せたが、龍脈の気を発動した志狼に倒される。その実体は300年前にシュアンによって倒された念体で、元武の悪行も全て300年前に起こったことであり、仙人に殺された村人の魂を救うため、真に善なる者に倒されるのを願い、自らが犯した過去の悪行を志狼に見せていた。
宗楼
妖将・李傕
大狼(ダーラン)
匈奴に伝わる伝説の巨狼。山に潜み狼の群れを率いているが、その正体は"大地の意思"そのものであり、狼は依代に過ぎなかった。人間を軽蔑し、仙人でさえ矮小な存在と語る。
志狼が未来から来たことも知っている。また大地の上で起こったこと全てを熟知している。
戦乱により大地や自然、他の動物を滅ぼす人間を憎み仲達による破滅を支持したことから志狼と激しく対立した。
戦闘の際には依代の巨狼で闘う。その動きは全く眼で見えず、爪による攻撃は硬氣功でさえ完全には受け止められない。また妖術、仙術の奥義や仙術武器も一切通用しない。仲達や元武(ユァン・ウー)よりも力が上回るとされる。
依代の狼と相打ちになった志狼と傷ついた蓮花の傷を治し、現在は別の狼を依代にしている。
人間を認めたわけではないが当分見守ると語る。
技・術
天地志狼の技・術
天地志狼は基本的に関羽から習った拳法と左慈から習った仙術・シュアンから習った闘仙術をメインに使って闘うが、他にも戦闘中に敵将の技を見切って盗むことで膨大な数の技を習得している。以下にそれを記す。
「実」の拳
雲体風身
その習得は想像を絶する荒行であり、「同じ雲体風身を会得した者によって一度五感を奪われた後、自力で復活する」というもの。五感はおろか脳と心臓を除く内臓まで止められてしまうため、復活できぬまま時が経てば暗闇の世界で精神は発狂し、肉体は朽ちてしまう。生き延びるためには普段は身体が自然に行っている五体や内臓の動きを自らの意思で行わねばならず、そうして肉体の隅々まで認識することができれば技も自然と身につくという道理である。
作中では志狼や師匠の左慈、宿敵の「仲達」をはじめとする仙界の関係者たちが習得している。
仙氣発勁
空破山
衝破山
硬氣功
軽身功
柳の体術
小円の捌き
分身
心眼の結界
「破凰」の相
周囲の氣の取り込み
闘仙術
念体
その実態は「己と相手の氣を同化させる」技であり、強大な仙氣を練り上げて相手の氣脈と繋がり、相手の五感を操って身体に様々な錯覚を起こさせるというもの。幻を生み出すだけの幻術とは異なり臭いや触感さえも操るため、その状態で幻体による攻撃を加えると、相手は頭では実体はないと理解しつつも心と体が「傷を受けた」と錯覚し、自ら傷を生み出してしまう。
ただし技の性質上、相手の邪氣を取り入れてしまい自らの人格が侵されるという危険性がある。また、そもそも自身の通常の攻撃が効かない者には通じず、命を失うこともいとわないほどの覚悟を決めた者にも効果が薄い。加えて術者の集中力が乱れてしまうと第三者の肉眼でも目視できるようになり威力も減退してしまうとなど欠点も多い。
意脈
至高の拳
関羽的武術
実の拳の資質。力・技・智の3つの実の拳が存在しており、現在判明してる使い手は、張飛(力)、関羽(技)、志狼(智)の3人である。
その他の術
剛氣功
内氣功
剛体
発勁返し
纏絲勁
暗示・重暗示
重暗示は一度に複数の暗示をかける術で、一方が破られた直後に別の暗示が発動する。暗示を破った安心を利用しているため術中に嵌っていることに気づきにくく、それによって赤飛虎は志狼や炎武の追撃から逃れた。
僵尸鬼の術
疾風の剣
影斬り
震雷
遠当て
不動の構え
過回復
妖術・暗の術
妖術・金縛りの術
神速の攻撃
書誌情報
単行本
- 山原義人 『龍狼伝』 講談社〈月刊少年マガジンKC〉、全37巻
- 1993年12月13日発売、ISBN 4-06-302413-X
- 1994年4月14日発売、ISBN 4-06-302425-3
- 1994年8月9日発売、ISBN 4-06-302441-5
- 1994年12月12日発売、ISBN 4-06-302456-3
- 1995年4月14日発売、ISBN 4-06-302470-9
- 1995年8月9日発売、ISBN 4-06-302486-5
- 1995年12月11日発売、ISBN 4-06-333501-1
- 1996年4月15日発売、ISBN 4-06-333516-X
- 1996年8月8日発売、ISBN 4-06-333530-5
- 1996年12月11日発売、ISBN 4-06-333546-1
- 1997年4月15日発売、ISBN 4-06-333566-6
- 1997年7月15日発売、ISBN 4-06-333580-1
- 1997年12月13日発売、ISBN 4-06-333603-4
- 1998年4月15日発売、ISBN 4-06-333617-4
- 1998年9月14日発売、ISBN 4-06-333640-9
- 1999年1月12日発売、ISBN 4-06-333661-1
- 1999年6月15日発売、ISBN 4-06-333680-8
- 1999年10月13日発売、ISBN 4-06-333697-2
- 2000年2月15日発売、ISBN 4-06-333710-3
- 2000年6月14日発売、ISBN 4-06-333727-8
- 2000年10月12日発売、ISBN 4-06-333738-3
- 2001年2月14日発売、ISBN 4-06-333756-1
- 2001年6月13日発売、ISBN 4-06-333771-5
- 2001年10月15日発売、ISBN 4-06-333786-3
- 2002年4月15日発売、ISBN 4-06-333817-7
- 2002年8月9日発売、ISBN 4-06-333833-9
- 2002年11月13日発売、ISBN 4-06-333850-9
- 2003年2月14日発売、ISBN 4-06-333863-0
- 2003年7月16日発売、ISBN 4-06-333889-4
- 2003年11月15日発売、ISBN 4-06-333908-4
- 2004年4月15日発売、ISBN 4-06-333930-0
- 2004年8月13日発売、ISBN 4-06-333947-5
- 2005年2月16日発売、ISBN 4-06-370968-X
- 2005年8月13日発売、ISBN 4-06-371006-8
- 2006年3月16日発売、ISBN 4-06-371025-4
- 2006年8月17日発売、ISBN 4-06-371053-X
- 2007年1月17日発売、ISBN 978-4-06-371073-1
- 山原義人 『龍狼伝 中原繚乱編』 講談社〈月刊少年マガジンKC〉、全17巻
- 2007年8月17日発売、ISBN 978-4-06-371107-3
- 2008年1月17日発売、ISBN 978-4-06-371123-3
- 2008年6月17日発売、ISBN 978-4-06-371154-7
- 2008年11月17日発売、ISBN 978-4-06-371174-5
- 2009年4月17日発売、ISBN 978-4-06-371191-2
- 2009年9月17日発売、ISBN 978-4-06-371206-3
- 2010年6月17日発売、ISBN 978-4-06-371241-4
- 2010年12月17日発売、ISBN 978-4-06-371268-1
- 2011年8月17日発売、ISBN 978-4-06-371284-1
- 2012年3月16日発売、ISBN 978-4-06-371310-7
- 2012年9月14日発売、ISBN 978-4-06-371343-5
- 2013年5月17日発売、ISBN 978-4-06-371369-5
- 2013年11月15日発売、ISBN 978-4-06-371397-8
- 2014年6月17日発売、ISBN 978-4-06-371417-3
- 2015年3月17日発売、ISBN 978-4-06-371461-6
- 2015年11月17日発売、ISBN 978-4-06-371495-1
- 2016年7月15日発売、ISBN 978-4-06-392536-4
- 山原義人 『龍狼伝 王霸立国編』 講談社〈月刊少年マガジンKC〉、既刊9巻(2023年7月14日現在)
- 2017年3月17日発売、ISBN 978-4-06-392571-5
- 2017年9月15日発売、ISBN 978-4-06-392604-0
- 2018年4月17日発売、ISBN 978-4-06-511187-1
- 2019年2月15日発売、ISBN 978-4-06-514489-3
- 2019年10月17日発売、ISBN 978-4-06-517366-4
- 2020年9月17日発売、ISBN 978-4-06-520705-5
- 2021年9月17日発売、ISBN 978-4-06-524381-7
- 2022年7月14日発売、ISBN 978-4-06-528263-2
- 2023年7月14日発売、ISBN 978-4-06-531987-1
文庫版
- 山原義人 『龍狼伝』 講談社〈講談社漫画文庫〉、全10巻
- 2005年6月10日発売、ISBN 4-06-360929-4
- 2005年6月10日発売、ISBN 4-06-360930-8
- 2005年7月12日発売、ISBN 4-06-360950-2
- 2005年7月12日発売、ISBN 4-06-360951-0
- 2005年8月10日発売、ISBN 4-06-360961-8
- 2005年8月10日発売、ISBN 4-06-360962-6
- 2005年9月9日発売、ISBN 4-06-360971-5
- 2005年9月9日発売、ISBN 4-06-360972-3
- 2005年10月12日発売、ISBN 4-06-360979-0
- 2005年10月12日発売、ISBN 4-06-360980-4
小説
- 山原義人(絵) / 並木敏(著) 『龍狼伝外伝』 講談社〈マガジン・ノベルス〉、全3巻
- 「竜の子が目覚めるとき」1996年9月5日発売、ISBN 4-06-324314-1
- 「竜の子の首」1997年11月5日発売、ISBN 4-06-324322-2
- 「竜の子の負いし運命」2002年2月13日発売、ISBN 4-06-324344-3
関連書籍
- 『龍狼伝 公式ガイドブック三国志ヒ-ロ-列伝』1996年8月21日発売、ISBN 4-06-319724-7
- 『龍狼伝 公式ガイドブック2 三国志デ-タファイル』1997年4月23日発売、ISBN 4-06-319798-0
- 『龍狼伝 赤壁の戦い あらたなる伝説』1999年9月20日発売、ISBN 4-06-334229-8
- 『龍狼伝 破凰と天運』2003年7月15日発売、ISBN 4-06-334745-1
舞台
上演記録
『龍狼伝』(初演)
『龍狼伝 第二章』