漫画 アニメ

2.5次元の誘惑


漫画

作者:橋本悠,

出版社:集英社,

掲載サイト:少年ジャンプ+,

レーベル:ジャンプ・コミックス+,

発表期間:2019年6月15日 -,

巻数:既刊19巻,

アニメ

原作:橋本悠,

監督:岡本英樹,

シリーズ構成:吉岡たかを,

キャラクターデザイン:下谷智之,

音楽:堤博明,

アニメーション制作:J.C.STAFF,

放送局:



以下はWikipediaより引用

要約

『2.5次元の誘惑』(にてんごじげんのリリサ)は、橋本悠による日本の漫画作品。略称は「にごリリ」。『少年ジャンプ+』(集英社)にて、2019年6月15日より連載中。当初は毎週土曜日更新で新作が発表されていたが、作者の体調面への配慮から2022年4月30日以降は隔週土曜日更新となっている。なお、新作の更新がなされない週についても、1ページ(稀に2ページ)の書き下ろし(読者からのリクエストを基にしたイラスト)が掲載されている。

2次元のキャラクター・リリエルに愛情を向ける男子高校生・奥村正宗と、リリエルのコスプレが好きな女子高校生・天乃リリサを描いたコスプレコメディ。

概要

最初はかわいい女の子を描くということから構想が始まり、橋本の好きな要素を詰め込んだ結果、コスプレイヤーのラブコメ漫画となった。当初は「1話完結でエロいことだけ」を描く予定だったが、イベントの話を描いたあたりから読者の反応が劇的によくなり、「熱血青春コスプレマンガ」へと変化していった。また、一時期iOSで規制されたことに加え、橋本がコスプレイヤーについて真面目に描きたいと思うようになったことなどから、3巻前後から肌を露出するシーンは減っていった。

橋本はコスプレ描写について、コスプレイヤーの知り合いからアドバイスを受けているという。また、読者にストレスのかかる描写を避け、悪役は出さないようにしていると語っている。連載開始から3年近くが経過した2022年4月時点においても、アシスタントは使わず1人で描いている。

なお、本作では1話で3次元を「リアル」、2次元を「フィクション」としており、2.5次元はその「あいだ」と表現されている。

『次にくるマンガ大賞2020』Webマンガ部門4位。総閲覧数は2022年3月時点で1.4億回を、電子版を含めた累計発行部数は2022年12月時点で170万部をそれぞれ突破している。

2022年12月10日、テレビアニメ化が発表された。

あらすじ

第1巻
ある高校の、たった一人しか部員がいない漫画研究(漫研)部部長・奥村正宗のもとに、新入生の天乃リリサが入部する。共に漫画のキャラクター「リリエル」が好きな二人は意気投合し、リリサの趣味であるコスプレ撮影を始める。そこに、奥村の幼馴染で現役モデルの橘美花莉が現れ、リリサと二人で併せ撮影を行う。
第2巻
その後、漫研部はリリサの目標である「リリエルコスのROM(CD-ROMでの写真集)」を出すべく、GWのコスプレイベントに参加。しかし、ジャケット写真のないROMは全く売れず、二人はせめてリリサのコスプレだけでも見てもらうとする。果たしてリリエルにコスプレしたリリサは、Maginoとオギノの二人にサポートされ、会場にいた多くのカメラマンから囲み撮影を受け、一定の成果を得る。その帰り、リリサは夏のコミックマーケット参加を決意する一方、目標だったコスプレイヤー・まゆらの引退を知る。
第3巻
イベント明け、奥村はオギノからコスプレ撮影の特訓を受けるが、漫研部の同好会降格を生徒会から通達される。このままでは部室がなくなってしまうため、生徒会長のアドバイスでまずは顧問探しを行なう。偶然にも、新任教師の羽生まゆりがまゆらであることを知った奥村は、紆余曲折の末、彼女に顧問になってもらう。次は実績づくりとして、近所の児童教室でコスプレしながらの朗読会を行うが、これは自分たちがやりたいことではないと報告するのをやめ、二人はコスプレイベント「横須賀コススト」への参加をレポートにすることを決める。だがそのイベントには、まゆらと同じコスプレイヤー四天王のひとり753も企業オファーを受けて参加していた。753からコスプレ理念を説かれたリリサは、コスプレへの自信を失ってしまう。
第4巻
イベントが始まり、撮影スペースに陣取った753は、あまりにも多くのカメラマンをくぎ付けにする。一方、リリサは更衣室で一部衣装を紛失し、753から言われたことも相まって、「自分にはコスプレをする資格がない」と言い出してしまう。奥村はリリサを説得しようとするが、リリサの考えは覆らない。仕方なく彼はリリサの衣装を探しに行くが、リリサは奥村を失望させてしまったと嘆く。そこに、こっそり二人の様子を見に来ていたまゆりが「ラスタロッテ」の姿で現れ、リリサを励ます。衣装を見つけて駆けつけた奥村からもエールを送られたリリサは、再びリリエルになるため立ち上がる。753に引き寄せられたカメラマンたちを帰らせまいと、まゆりは撮影スペースで753との一騎打ちを買って出る。やがて着替えを完了させたリリサも撮影スペースに到着し、持ち前のリリエル愛で多くのカメラマンを魅了する。プロとして活動していたことから多くの悪意に晒され、他のコスプレイヤーを受け入れられなくなっていた753であったが、コスプレを楽しむリリサの姿に、かつての自分の想いを取り戻す。
第5巻
イベント後、リリサと753もわだかまりを解消、友達となった。後日、まゆらはイベントのレポートを校長に提出するが、漫研を第三者による悪意から守るため、部存続は認めつつ活動内容は非公表となる。そして奥村は、生徒会長から「成人向け作品を持たない・作らない」というルールを言い渡され、部室にあった成人指定同人誌をすべて廃棄した。こうして部室騒動も一段落したある日、奥村とリリサはコスプレの素材ショップで、リリサと並んで注目された新人コスプレイヤー・NONOAと遭遇する。ノノアからイベントチラシを渡された二人は、これを果たし状と解釈し、イベント参加を決める。一方、ノノアはただリリサと友達になりたいが、不安ゆえ挙動不審になっていただけであった。イベントが始まり、顔を合わせる二人であるが、またも誤解させるような行動をしてしまい、その場を去るノノア。会場の片隅で落ち込む彼女に、奥村が声をかける。
第6巻
奥村の心遣いで、会話への恐怖心が和らいだノノアは、今度こそリリサと友達になろうと意を決する。リリサもまた、753の励ましを受け、仮にノノアに嫌われていたとしても、自分自身はノノアと仲良くなりたいという気持ちに従う。会場内で巡り合った二人は、言葉ではなく想いで、息の合った併せ撮影を実現させ、友達となる。後日、奥村、リリサ、ノノアは、撮影用スタジオで『リリエル外伝』の併せ撮影会を行なう。そこにアニメやコスプレに関する知識に乏しい新米コスプレイヤーの喜咲アリアが現れ、一緒に撮影したいと願い出る。奥村たちはアリアに協力し、彼女も徐々にアニメに詳しくなっていく。しかしある日、彼女が『ヴァルキリー戦線』という古い打ち切り漫画のコスプレをしていたことが発覚する。問いただされたアリアは、家を出て行った父親が『ヴァル戦』作者で、父親に今も自分が作品を好きであると伝えるため、有名なコスプレイヤーになりたいことを明かす。おりしも季節は夏、かねてから目標としていた夏コミが迫る。一同は、女性レイヤーが4人必要な『リリエル外伝 天使空挺隊編』併せをすることを検討し出した直後、モデル業が休みになった美花莉が部室に現れる。
第7巻
美花莉の協力で「天使空挺隊編」併せが実現可能となった一同は、衣装制作を開始する。その最中、アリアは母と祖母の会話を立ち聞き、父が亡くなっていると判断する。一時落ち込むアリアだが、リリサたちに励まされ、天国の父に届けるためコスプレをやり遂げると誓う。一方、違和感を抱いた奥村は独自に調査を行い、アリアの父・キサキヨウが、ペンネームを変えて『リリエル外伝』を連載中であると突き止める。アリアの父が生きており、そして奥村やリリサにとっても大事な存在であると知った一同は、遂に夏コミ当日を迎える。4人は衣装制作に時間を取られていたため、ポージングなどのクオリティでライバルの双子コスプレイヤー・レモン&ライムに苦戦する。焦ったリリサは休憩も忘れてポーズを取り続けた結果、熱中症で倒れ、その日は帰宅する。帰途、なおも一人で抱え込もうとするリリサにノノアたち3人は「一人ではなく、みんなで一緒に」と返し、リリサは考えを改める。夕方、ポージング練習をした4人は翌日の夏コミ2日目で息の合ったポージングを披露し、多くのカメラマンを魅了する。彼らがSNS上にアップした写真を見たアリアの父は、アリエルに扮した少女が娘であることに気づき、原稿制作をアシスタントたちに任せ、一路夏コミ会場へ急ぐ。
第8巻
会場についたアリアの父は、娘を見つけるも、家族を捨てた負い目から何も言わずに立ち去る。その姿を見つけたアリアは、『ヴァル戦』のメリアに扮するため、奥村に父の引き留めを頼む。奥村はアリアの父に声をかけ、手を変え品を変え、彼をその場に繋ぎとめる。会話の中、話題は『ヴァル戦』に移り、アリアの父は打ち切りのトラウマから『ヴァル戦』を卑下する。そんな彼に奥村は、『ヴァル戦』が自身を幸せにしたのだと叫ぶ。思いがけない言葉に座り込むアリアの父に、メリアに扮したアリアが追い付き、アリアとメリア二人の想いとして「生んでくれてありがとう」と伝え、アリアの父も感謝の言葉で返した。翌日、一般参加者として夏コミに来た一同は、四天王の一角・淡雪エリカの囲み撮影を見て、そのクオリティに圧巻されるも、今後も四人でコスプレ活動を楽しむことを誓い合う。更に4日目(最終日)、奥村とリリサはアシュフォードとリリエルに扮し、夏コミを堪能する途中、小雨という海外からのリリエルレイヤーと知り合ったことをきっかけに、二人は互いへの想いが変わっていくのを感じる。そして時期は夏休み後半に移り、漫研部は夏合宿に(クラゲ発生で海水浴客がおらず、撮影に適した)海へ向かう。
第9巻
合宿で撮影をしていくうち、奥村はこれまで以上の写真を撮れないことに悩む。そんな中、奥村とリリサの仲の良さに嫉妬した美花莉は、リリサに、自分が奥村に恋していることを明かしてしまう。それを意図せず聞いてしまい、美花莉とどう接すればいいのかとパニックになる奥村を見つけたまゆりは、宿の部屋で話を聞く。奥村は幼いころに母親から捨てられた経験から、他者(特に女性)から自分に向けられる気持ちを考えないようにしていた。そんな奥村にまゆりは、自身や奥村の経験を踏まえ、三次元(リアル)の女性にも信じるに足る者がいること、そして奥村自身も他者から「思われる」に値するのだと説く。今まで目を背けていたものに立ち向かう勇気を持った奥村は、コスプレ撮影の技術を高める答えが「他者(被写体)から向けられる思い」にあると気づき、合宿最後の撮影に挑む。リリサもまた、奥村の提示したその答えと、美花莉の思いから、自身が奥村に向ける思いを自覚。二人はこれまで以上の写真を撮ることに成功した。そして新学期。文化祭を控えた漫研の部室に、生徒会長の瀧翠理と副会長の安部まりなが訪れる。まりなは奥村の幼馴染であり、告白するも拒まれた相手だった。二人が複雑な感情で言葉を交わし、そして別れたのも束の間、文化祭における生徒会の出し物がコスプレ喫茶に決定。翠理は、やるからには真剣第一にと、漫研に協力を仰ぐ。
第10巻
カフェで翠理ら生徒会役員と漫研の女性陣がコスプレしてダンスステージを披露することとなり、共同で作業を進めていく中、まりなが体調不良で学校を休む。彼女の家へ見舞いに行った奥村とリリサは、まりなが隠れオタクであったことを知る。教育ママである母親の期待に合わせて自らを「良き娘」「優秀な副会長」と偽り、嘘をついて生きてきたと自虐するまりなに対し、理由もなく人に優しくできるまりなだからこそ、好きになったと奥村は告げる。奥村の言葉に勇気をもらったまりなは、翠理や書記の龍造寺 虎治郎、漫研の面々に自分の趣味を明かし、本当の自分として舞台に立ちたいと宣言する。一同もこれに賛同し、準備は順調に進む。そして文化祭当日、カフェのセッティングは無事完了し、あとは文化祭が始まるのを待つばかりとなったとき、突然の地震でアクアリウム同好会の水槽が壊れるというトラブルが起こってしまう。彼らを放って出し物に出ることはできないというまりなのため、一同で事態収拾にあたる。やがてトラブルは解決したもののカフェのステージ開催予定時間は過ぎ、もう客はいないはずと落胆する一同だったが、参加予定がなかった美花莉がコスプレして接客していたことで、カフェは満席状態だった。この機を逃すまいと一同は衣装に着替え、ステージを開始。見に来ていたまりなの母親は娘の変貌に混乱し、目を背けようとするが、同行していたまりなの父親の言葉と、何より壇上で歌うまりなの姿に心を打たれ、自分の考えが間違っていたことに気付く。
第11巻
ステージも無事終了し、盛況で閉会した文化祭の最後、生徒会の任期を終えたまりなを、生徒全員が労う。隠れオタクであっても、同時にみんなから慕われる副会長でもあった娘を、まりなの母はそっと抱きしめ、二人は本音で分かり合う。そうして文化祭を終えた後日、まりなは漫研に入部。打ち上げのカラオケや、翠理とのコスプレ合わせなどを楽しんだ漫研一同は冬コミに向けて動き出すが、リリサの衣装制作モチベーションはダウン。夏コミ、文化祭とアウトプットばかりでインプット不足のリリサに、奥村たちは覇権コンテンツであるアプリゲーム「マジョ娘」を勧める。リリサも、「マジョ娘」のコス制作に意欲を感じ、冬コミは「マジョ娘」合わせで決定。しかし完璧な合わせをするには一人足りず、一同は現地で足りないキャラ「エリーゼ」のコスプレイヤーを探すことに。一方、コスプレ四天王の一人・星月 夜姫は、エリーゼコスで単独冬コミへ参戦することを決めていた。
第12巻
それぞれが着々と準備を進め、遂に迎えた冬コミ初日。753が企業ブースで「マジョ娘」タマのコスをする一方、夜姫はエリーゼコスで一般コスプレ会場に登場。一時は注目の的となった夜姫だが、Aグループ合わせのリリサたちが現れ、カメコたちの視線は一気に彼女たちに注がれる。だが、次第にエリーゼがいないことにカメコたちが惜しさを感じ、レモン&ライムが「グリム」姉妹コスで現れ、状況は混沌と化していく。ここでは視線を集められないと判断して防災公園に移動した夜姫を追ったリリサたちだったが、今度は超レアキャラであるマジョリーナ・マジョルーナの完全覚醒衣装に身を包んだ753が現れる。制作に時間のかかる衣装を着ている、即ちこの世の誰よりも先にマジョマジョの完全覚醒をなしえた「愛」の塊である753にカメコたちを奪われ、一時は撤退を考えた夜姫だったが、唯一残ってくれた一人のカメコの希望にこたえるため、リリサたちに合わせを申し出る。
第13巻
合わせを通じて夜姫から作品への愛を感じるリリサだが、夜姫は過去のトラウマからそれを否定する。過去の行為、過ち、そこから得た他人からの悪評という「影」を背負い、それでも自分のスタイルを貫く夜姫に、リリサは今、自分が見ている夜姫こそが自分にとっての本当の夜姫だという。そんなリリサに「光」を感じた夜姫は、囲み撮影の締めとして、ともに「マジョ娘」のエリーゼが逝くシーンを再現。囲み撮影を終えた一同は最後に記念撮影をして冬コミを終える。リリサもまた、「マジョ娘」合わせを通じて、自分のためじゃなく誰かのためにコスプレをすることのモチベーションを感じ、新たなリリエルコスを作る展望を見出す。そして大晦日、初詣、コラボカフェと言った年末年始のイベントをつつながく終えた一同は、来たる女の子の一大イベント・バレンタインデーに向けて動き出すのだった。
第14巻
バレンタインデーの放課後、奥村は、まりなとの思い出の公園で彼女からチョコをもらう。「昔、奥村に告白されたときに、自分も好きと伝えられていたら、恋人同士になれていただろうか」と問うまりなに、だが奥村は何の感情も表すことができなかった。未だ奥村の心には、現実の女性を拒む、二次元と三次元の間の壁が潜んでいたのだ。それを痛感したまりなと、公園での一幕を見ていたリリサたちは、奥村の「壁」を壊すことを決意する。まりなはリリエルのコスに身を包み、奥村を呼び出す。父や母のように、人を不幸にしうるなら独りで生きていく、リリエルがいれば独りでも幸せになれるという奥村に対し、まりなは平手打ちとともに、たとえ誰かを傷つける「完璧じゃない」人間であっても、他者とお互いに「欠け」を埋め合えることができると説く。まりなの体を張った説得に「壁」を壊された奥村は、閉じ込めていた自分の感情を取り戻すことができた。半月後、まりなは学校を卒業するが、OG特別顧問として漫研に来るようになる。さらに1か月後、漫研一同は進級し、一年前にリリサが入部したように、新入生のために部員募集に向けて機運を高める。
第15巻
何人かの新入生が部室に訪れ、奥村たちの濃さにドン引きして入部を辞退する中、「オタクになりたい」という新入生・華 翼貴が入部を希望し、一同は彼女を迎え入れる。IT長者の娘・白人の母を持つハーフ・生まれながらのお嬢様である翼貴は多くのものを嗜んできたが、心から好きと言えるものがなく、人生を賭すだけのものを見つけたいと思っていた。そんな彼女に一同はあの手この手で漫画やアニメなどを見せ、翼貴はリリサによるリリエルのコスプレ写真に興味を示す。「天使空挺隊編」併せを披露され、更に興味を増した翼貴は、彼女たちが何が楽しくてコスプレするのかを知るために、自身もコスプレに挑むことを決意。一同は、かつて漫研の存続を左右したコスストにて翼貴のコスプレデビューを果たすことを決め、衣装作りに臨む。一方、753と夜姫は、コスストに参加するリリサたちを見に来る「ある人物」に備えるべく、四天王初の併せを実行することを決める。そして迎えたコススト当日、『リリエル外伝』のバキエルとなった翼貴を含めた5人は参加者の視線を集めるが、そこに同じく『リリエル外伝』の魔界幹部ナミエルとヨキエルのコスをした753・夜姫が現れ、5人に宣戦布告する。
第16巻
753・夜姫との相乗効果で撮影は盛り上がるが、翼貴は休憩に入ったまま、撮影の場へ戻ることを拒む。いくらコスプレを楽しもうと思っても、意味が見いだせない、生産性がない、現実逃避であるという声が頭を離れないという翼貴に、奥村は、そんな言葉は他の誰かがそれぞれの体験から紡いだ言葉であり、翼貴がコスプレをやる意味は翼貴自身が自由に決めていいと説く。そして、自分の行動を邪魔してくる周りの声や自分の固定観念を薙ぎ払う狂気を持ち、好きなものしか見えなくなるまで楽しむことができるかと発破をかけられ、撮影の場に舞い戻った翼貴は、自分を含めたこの場にいる誰も彼もが「愛」を持っていることに気づき、自分がとっくにオタクであることを認められたのだった。そうしてコスストを終え、中間テストやコラボイベント巡り、好きな漫画のアニメ化に関する談義を楽しむ中、リリサは当初の目的であったROM作りへ挑むが、翼貴からの「なぜROMを作るのか」という質問に答えられず、まゆりに相談を持ち掛ける。そんなリリサにまゆりが渡したのは、最後のコスプレイヤー四天王・淡雪エリカからの謎めいたメッセージだった。
第17巻
メッセージを辿ったリリサと奥村は、「淡雪エリカ」が現役コスプレイヤーの雪と元コスプレイヤーで衣装制作・撮影担当のエリカの2人組だと知り、驚愕する。リリサたちの悩みを知った雪とエリカは、それぞれコスプレイヤーとカメラマンとして、2人にアドバイスを送る。アドバイスを元に考え抜き、意見をぶつけ合ったリリサと奥村は、なぜ・どういうROMを作りたいのかの答えを得たうえで、漫研部一同とともに淡雪エリカのロケ撮影に同行。リリエルの新衣装で撮影に臨む2人だったが、自身の目標に対し、納得のいく写真が撮れず懊悩する。やがて2人は、かつて海合宿で得た経験を思い出し、一枚の写真を撮るが…。

登場人物

本名とコスプレイヤー(レイヤー)としての名前が登場している場合は、「本名 / コスプレイヤーとしての名前」と表記する。年齢・学年は初登場時のもの。

声の項はテレビアニメ版の声優。

主要人物

奥村 正宗(おくむら まさむね)

声 - 榎木淳弥
本作の主人公。高校2年生の男子。漫画研究部部長。
母は蒸発し、姉に疎まれるなどの過去のトラウマから「3次元の女に興味はない」と言い、リリエルに熱中する。リリサの入部後は、彼女の趣味であるコスプレ撮影の仲間として、撮影技術を学び始める。
リリサに対しては恋愛感情に似たものを感じているが、信条から「性的な目で見ない」と約束したこともあり、あくまでオタク仲間としての友情と尊敬の念であると己に言い聞かせている。ただ、周囲からは、リリサとの二人の様子は恋人同士のそれであると思われている。
スポーツはしていないが陰で体を鍛えており、見た目とは裏腹に体は細いながらも腹部にシックスパックができているほどの筋肉質な体形をしている。
天乃 リリサ(あまの リリサ)

声 - 前田佳織里
奥村と同じ学校に通う高校1年生の女子。リリエルのコスプレイヤー。
リリエルコスプレのROMを作ることが目標。コスプレ用の名義はなく、またSNSもやっていないため、コスプレ界隈ではリリエルと呼ばれる。成人向け表現についても大好き。
奥村に対しては、当初はあくまでオタク仲間としての友情と尊敬の念だという気持ちで恋愛感情を抱いていたが、のち本当に奥村を愛していると自覚する。そして自身が目指す「究極のROM作り」のため淡雪エリカのロケ撮影に同行した際に、撮影を前に奥村に告白した。
橘 美花莉(たちばな みかり)

声 - 鬼頭明里
奥村と同じ学校に通う高校1年生の女子。リリサのクラスメイト。現役人気モデルで、愛称はみかリン。顔面が天才。
過去に髪の毛の癖が原因で虐められ、奥村に助けられた過去を持つ。以来10年以上もの間、奥村に好意を寄せる。
リリサのコスプレ仲間の中では常識人の方だが、奥村に対しては事あるごとにアプローチをする、彼の発言に一喜一憂し最初は反対したキャラのコスプレも彼が賛同したら真っ先に受け入れる等彼が絡むと暴走気味の行動を執る事がある。
乃愛(のあ) / NONOA(ノノア)

奥村と別の学校に通う高校1年生の女子。リリサとともに、まゆらが抜けた後の次期四天王と目される新人コスプレイヤー。ゲーム『シンデレラ☆スター』のクーリアに扮し、新人レイヤーとして注目を集めた。アリアからは「ののぴ」と呼ばれる。好物はオムライス。
過去のトラウマから、極度のコミュ障で、初対面の人間とはまともに話せず、睨んでいるような表情になってしまうこともある。そのため、コスプレしているときは常にクールな無表情になり、それがクーリアのキャラと相まって評価される。
物語が進むにつれて、コスプレ以外ではデフォルメされて描かれることが多くなる。色恋沙汰にはかなり鈍感でリリサ、美花莉、アリアが奥村に好意を抱いていることに全く気付いておらず、彼女等のやり取りを仲が良い友達の交流だと思っている。
主要人物の中では衣装や造形物の作成能力が高い方で、リリサとともに衣装づくりの主力となっている。そのことを評価する虎次郎からは、ノノアの方が年下であるにもかかわらず、「棟梁」と呼ばれ、敬語で話しかけられている。
喜咲 アリア(きさき アリア)

奥村と別の学校に通う高校2年生の女子。駆け出しのコスプレイヤー。
コスプレ・漫画・アニメへの知識に疎い。リリサとノノアの併せ撮影中に遭遇したことを機に、彼女らと親交を深める。そしていつの間にか放課後は乃愛とともに校外生ながら頻繁に漫研の部室に出入りするようになる。
父親は漫画家のキサキヨウ。行方知れずとなった父に、今でも彼の作品が好きだと伝えるため、コスプレで有名になろうとし、初参加のイベントでは、父の漫画『ヴァルキリー戦線』のメリアに扮する。
自身の夢の事や父親との事で支えとなってくれた奥村に対して徐々に好意を抱くようになり、それとなくアプローチをするようになる。
コスプレ作成に関してはリリサよりはレベルが低く、もっぱら応援・サポートで手助けしている。
安部 まりな(あべ まりな)

奥村と同じ学校の高校3年生の女子で、副生徒会長。奥村の幼馴染であり、第1話で述べられていた「女子に告白した結果、変な噂を流された」相手でもある。
漫研部に文化祭企画書を受け取りに行く翠理に同行し、主要人物たちと出会う。その際、奥村と数年ぶりの再会を果たす。
誰にでも分け隔てなく接する優しい振る舞いから、校内で「聖母」と呼ばれ親しまれる。奥村とは「まり姉」「まーくん」と呼び合う。実は奥村たちに負けず劣らずのオタクであるが、教育ママである母親の期待に応えるべく、ずっとその趣味を隠してきた。だが奥村から、誰にでも手を差し伸べるその優しさは本物だと諭され、本当の自分を周囲や母親にさらけ出すことを決意する。高校卒業後は、OG特別顧問として部に出入りする。
既存の漫研部員や生徒会の面々の中で最も絵がうまく、デザインセンスも高い。カップリング(異性・同性は問わない)が好きで、特に漫研の女子メンバー同士の仲が良い光景を見ると、目が百合になる。
華 翼貴(はな つばき)

奥村やリリサらが1学年進級したと同時に、同じ高校に入学してきた1年生の女子。同時に新設された特進クラスに在籍するため、リリサや美花莉らとは異なり特進クラス用の制服を着用している。脱サラしてIT企業を立ち上げて成功した父と、父の開発したアプリの海外展開に携わった外国人の母との間に生まれた、ハーフのお嬢様。
豊富な資産を持つ両親による、好きなことを何でもして良いという教育方針のもと、スポーツを始め漫画・アニメ鑑賞も含めて様々なことをしてきたものの、心から好きと思えるものに出会えなかった。しかし、偶然に漫研の部室でリリエル愛を叫ぶ奥村の姿を見て、本当に好きなものに出会えるかもしれないと思い、漫研に入部する。
振る舞いは一見まともだが、慇懃無礼な性格。好きなものを知ることは人生を豊かにするためと考えており、また物事を生産性や利点などで評価するきらいがある。感情が高ぶるとお嬢様言葉になる。
どんな技術も高いレベルで学習でき、新1年生ながらコスプレ作成の主力の一人である。

奥村と同じ学校の関係者

羽生 まゆり(はにゅう まゆり) / まゆら

コスプレイヤーの女性。四天王のひとり。春に奥村たちの高校へ赴任した新任教師。家庭科担当。
主に格闘ゲームのキャラクターであるラスタロッテに扮していた。中学時代のリリサとイベント会場で会っている。その後、教師になるとコスプレは引退したが、奥村に実はまゆらだったと露呈したことで、漫研顧問となる。ただ、本人は実は元有名コスプレイヤーだったという過去を隠しているため公の場でそれに触れられることは極端に嫌っており、特に奥村に対しては"圧"を掛けてまで口止めしている。それでも漫研顧問としてリリサのために1度だけコスプレイヤーとして復帰したり、コスプレについて様々な面で指導・アドバイスしたり、合宿に引率責任者として同行するなどしている。
瀧 翠理(たき みどり)

奥村が通う高校の生徒会長。高校2年生の女子。
漫研が部の要件を満たしていないため、同好会格下げを申し渡す。ただ、それは漫研を潰したいわけではなく、あくまで生徒会長という立場の上での行動であり、自身も文化祭で奥村らに協力を仰ぎコスプレを経験したことで彼らの活動には理解を示しており、部再昇格に必要なことを教えるなど陰ながら応援する。
体育祭での文化部同士によるリレー対決では、生徒会アンカーとして奥村を引き離して優勝しており、運動能力も高い。
劇中で名前は登場しておらず、2021年2月発表の人気投票企画にて判明した。
龍造寺 虎治郎(りゅうぞうじ とらじろう)

奥村か通う高校の生徒会書記。高校2年生の男子。奥村の級友。
奥村とは中学1年のころからの付き合い。生真面目で、翠理とまりなをアイドル視する生徒会メンバーを諌める役を担う。奥村からは「トラジ」と呼ばれる。
藤田(ふじた)

奥村が通う高校の風紀委員長。
生徒会執行部が文化祭でコスプレカフェを出店すると聞き、「風紀を乱す」として抗議する。

コスプレイヤーとカメラマン

Magino(マギノ)

主にフォロッソというキャラクターに扮する女性コスプレイヤー。
奥村とリリサが初めてROMを出したイベントで、隣のスペースになって以来、二人にアドバイスを送るようになる。カメラマンのオギノとコンビを組むが、あくまでレイヤーとカメラマンの関係。
オギノ

カメラマンの男性。マギノとコンビを組んでROMを出す。奥村にコスプレ撮影の基礎を教えるようになる。
カメラおじさん

コスプレ界隈では有名な伝説的なカメラマン。劇中未登場。
彼に認められたレイヤーは絶対に有名になるとされる。コスプレ四天王も無名のころに発掘しており、作中ではブログ上で「次に来る! 5人の新星レイヤー!!」を発表する。
エリ

女性コスプレイヤー。まゆらのコスプレ仲間。主にエルフのキャラクターであるエルフェンに扮する。
盛親(もりちか) / チカ

まゆらの元コスプレ仲間。撮影スタジオの経営者。
スタジオは趣味で営む。奥村の高校の英語教師(男性)と飲み仲間でもある。本名ではなく「チカちゃん」と呼ばれたがる。
レモン&ライム

双子の姉・レモンと弟・ライムの2人組のコスプレイヤー。
自身らと同じ双子のキャラクターを特に好む。衣装はオーダーメイドで制作し、制作方法は異なるもののリリサと同様に原作再現に拘る。
小雨(シャオユー)

夏コミ4日目に奥村とリリサが出会った、海外から来たコスプレイヤー。リリエルのコスプレをしている。
二人をカップルと勘違いしている。また、再度コミケで会おうという二人に、祖国の情勢から次を約束できないと吐露するも、自分の分もリリサに頑張ってほしいとエールを送る。

コスプレ四天王

まゆら

詳細は「#奥村と同じ学校の関係者」を参照
753(なごみ)

声 - 山根綺
企業案件をこなすプロの女性コスプレイヤー。コスプレイヤー四天王のひとり。
元は好きでコスプレを始め、どんな素人レイヤーも受け入れるスタンスだった。インターネット上で「仕事でコスプレをしているなんてキャラ愛がない」などと中傷され、キャラ愛ゆえにコスプレをするレイヤーに対して敵愾心を抱くようになる。横須賀コスストを経てリリサと和解して以降、時折アドバイスをおくる。
素の姿では、ロングの髪を左右異なる色に染めた派手な風貌をしている。企業案件が活動の主軸であるためメインでやっているキャラはないが、乙女ゲーム『ドストライク☆プリンス』の(不人気)キャラクターであるカイが大好きで、彼に似ている奥村が気になる。
淡雪 エリカ(あわゆき エリカ)

コスプレ四天王のひとり。人気やROM売上のためではなく芸術としてコスプレを極めており、「この世で最も2次元に近い女」と称される。
衣装と身体づくりに1年の歳月をかけるため、基本的にイベント参加は夏コミのみ。
実際には、元コスプレイヤーで衣装制作・撮影担当のエリカと、現役コスプレイヤーの雪の2人組。
生地 絵理華(きじ えりか) / エリカ

15年前にグラビアモデル並みのボディとハイクオリティな衣装とROMで「現代コスプレの祖」と称賛された元コスプレイヤー。現在は家業である生地屋「生地彩館」を手伝う傍ら、コスプレや芸能関係の会社を経営している才媛。
いつまでもコスプレイヤーを続けるつもりでいたが、月日を重ねるごとに理想の体型を維持することが困難になり、「体をすげかえる(自分以外の人間をコスプレさせる)ことで、永遠にコスプレができる」という考えに至る。そして、たまたま母校の大学に訪れたところ、後輩となるユキに出会い、彼女とタッグを組んだところ、大成功を収めた。その後、偶然に実家の生地屋に生地を買いに来たリリサに縁を感じ、まゆらを通じて、彼女ら出会う。
リリサ並みに食べることが大好き。年齢は不明だが、まゆらから「エリカさんじゅうななさい」と言われている。
雪(ゆき)

ストイックなまでに体を鍛え上げたコスプレイヤー。
大学2年生の時にエリカと出会い、意気投合。彼女と組んで「淡雪エリカ」のコスプレイヤー役として活躍し、四天王の一角に上り詰める。エリカとともにリリサたちの相談に乗るが、同時にコスプレイヤーを引退するつもりであることを明かし、リリサに自分の後継者(=エリカのパートナー)になることを持ちかける。

星月 夜姫(ほしづき よき)

SNSをフル活用して活動する女性コスプレイヤー。コスプレイヤー四天王のひとり。
承認欲求が強く、他者にちやほやされたいため、主に流行りの作品のコスプレをする。我が強く、口も悪いため友人は少ないが、753とは友達がいないぼっち同士、交わす言葉は穏当ではないものの仲が良い。
素の姿では、腰まで届くロングヘアにそばかすだらけの頬、丸眼鏡をかけた三白眼にギザギザの歯と、とてもインパクトのある顔をしている。作中で死んでしまうキャラクターばかりを好きになる傾向があり、喪に服すためプライベートでも黒いスーツを着ている。冬コミ編ではアプリゲーム『マジョ娘』のエリーゼ・フォン・ヴァルプルギスで参戦(エリーゼも作中で死亡している)。

漫画家

高松(たかまつ)

『アシュフォード戦記』の作者。劇中未登場。アシスタントからは「老師」と呼ばれる。
キサキ ヨウ / 日枯 陽一(ひがらし よういち)

アリアの父。『ヴァルキリー戦線』・『リリエル外伝』の作者。本名不詳。
連載前に高松のアシスタントをしていた。その経験が影響してか「キサキ」名義での初連載『ヴァル戦』は『アッシュ戦記』のパクリと批判されて短期で打ち切られた。現在は元アシスタントの縁で、『アッシュ戦記』のスピンオフ作品『リリエル外伝』を「日枯」名義で連載する。しかし自身のアシスタントらからは元PNより「キサキ」の名で呼ばれる。
『ヴァル戦』への酷評と打ち切りで自信を失ったことが、妻との離婚に繋がる。連載中には奥村からのファンレターに「こんな漫画を好きになるのはやめなさい」と返信し、『ヴァル戦』が好きだと言う娘にも目の前で単行本を床に叩き付けた。現在も、元妻や娘に対して相応しく振舞えなかったことを反省するが、『リリエル外伝』に対するファンレターを読まずに高松へ転送し、自身への評価を(賛否問わず)拒否する。だが夏コミでの件で考えを改め、検討していた『リリエル外伝』の連載終了を翻意、元妻とも仲直りする。

その他の人物

奥村の母

本編未登場(奥村の回想にのみ登場)。
奥村に対して愛情を注ぐような言動を繰り返していたが、彼が8歳のころに失踪し、彼が女性不信となるきっかけの一つを作った。失踪理由は不明だが、夫(奥村の父親)の案に猛反対して奥村の名前を「正宗」にしたり、日中は幼い奥村を放って出かけていた(しかもそのことを他言しないよう、奥村に言いつけていた)ことから、不倫が原因と周囲は推察する。
奥村の姉

本編未登場(奥村の回想にのみ登場)。奥村に対して厳しく当たっており、彼が女性不信となるきっかけの一つとなった。
奥村の父

本編未登場(奥村の回想にのみ登場)。奥村をそのまま成長させたような男性。妻(奥村の母)が家を出ていったときに幼い奥村から「どうしてお母さんは出ていったの?」と問われるも「わからない。父さんには、母さんの気持ちがわからない」としか答えられず、娘(奥村の姉)からは「そんなんだから母さんに逃げられるんだ」となじられた。
まりなの両親

奥村が幼いころに近所に住んでいたため、彼とは顔見知り。
二人ともまりなの趣味を知らず、文化祭のステージで初めて知った。母親はいわゆる教育ママであり、アニメや漫画といったものに理解を示さないタイプの人間で、「コスプレをするのは娘から自分への復讐」とも考えたが、父親は「まりなはそんな子ではない」と諭した。

用語

コスプレ四天王
劇中で有名な、4人の女性コスプレイヤーの総称。まゆら(引退済み)、753、淡雪エリカ、星月夜姫の4人。
5人の新星レイヤー
カメラおじさんが「次に来る! 5人の新星レイヤー!!」と題してブログ上で発表している新米コスプレイヤーのランキング。5位はリリサ、4位はノノア、2位および3位はレモン&ライム。

作中作

アシュフォード戦記
高松による漫画作品。劇中の元『週刊少年ジャンプ(WJ)』連載作品。勇者アシュフォード(アッシュ)がリリエルと共に、世界支配を企てる魔王軍と戦う王道漫画。『アッシュ戦記』とも呼称される。
原作自体は古く、奥村が小学生のころに完結した。作中でリリエルはアッシュをかばい、戦死する。リリエルの親友の悪魔ミリエラや、リリエルの仲間ノキエルといったキャラクターの存在も言及される。 リリエル外伝 日枯陽一(アリアの父親)による漫画作品。主人公リリエルが、天使としてアッシュのもとへ帰ってくるまでの、天界での試練を描く『アッシュ戦記』のスピンオフ。 『アッシュ戦記』完結後に始まり、現在も連載中。スピンオフながらアニメ化もされた。こちらではリリエル、ミリエラ、ノキエルと外伝オリジナルキャラクターのアリエルによって「天使空挺隊」と呼ばれる集団が組織されている。
リリエル外伝
日枯陽一(アリアの父親)による漫画作品。主人公リリエルが、天使としてアッシュのもとへ帰ってくるまでの、天界での試練を描く『アッシュ戦記』のスピンオフ。
『アッシュ戦記』完結後に始まり、現在も連載中。スピンオフながらアニメ化もされた。こちらではリリエル、ミリエラ、ノキエルと外伝オリジナルキャラクターのアリエルによって「天使空挺隊」と呼ばれる集団が組織されている。

ヴァルキリー戦線
キサキヨウ(アリアの父親)による漫画作品。劇中の元『WJ』連載作品。略称は『ヴァル戦』。
『アッシュ戦記』のパクリなどと批判され、劇中時間の約10年前に約10話で打ち切られた。奥村はこの漫画のファンで、連載当時にファンレターを送った。
マジョ娘
アニメにも展開した人気アプリゲーム。賢者の石に相応しい最強のマジョ(魔力女子)を決めるため、世界中のマジョが一堂に集結して戦い合うというストーリー。
名前の登場しているキャラクターとして、ミクラノミタマ(通称タマちゃん)、オリビア・アルデバラン、ワン・ランラン、ライラ=ネフェルティティ、エヴァ、エリーゼ・フォン・ヴァルプルギスらトーナメントのAグループ、マジョリーナ・マジョルーナ(通称マジョマジョ)がいる。

書誌情報
  • 橋本悠 『2.5次元の誘惑』 集英社〈ジャンプ・コミックス+〉、既刊19巻(2024年1月4日現在)
  • 2019年10月4日発売、ISBN 978-4-08-882129-0
  • 2020年1月4日発売、ISBN 978-4-08-882182-5
  • 2020年2月4日発売、ISBN 978-4-08-882207-5
  • 2020年5月13日発売、ISBN 978-4-08-882337-9
  • 2020年7月3日発売、ISBN 978-4-08-882355-3
  • 2020年9月4日発売、ISBN 978-4-08-882464-2
  • 2020年12月4日発売、ISBN 978-4-08-882565-6
  • 2021年2月4日発売、ISBN 978-4-08-882635-6
  • 2021年4月2日発売、ISBN 978-4-08-882664-6
  • 2021年7月2日発売、ISBN 978-4-08-882754-4
  • 2021年10月4日発売、ISBN 978-4-08-882838-1
  • 2021年12月3日発売、ISBN 978-4-08-882899-2
  • 2022年3月4日発売、ISBN 978-4-08-883070-4
  • 2022年7月4日発売、ISBN 978-4-08-883166-4
  • 2022年10月4日発売、ISBN 978-4-08-883286-9
  • 2023年1月4日発売、ISBN 978-4-08-883392-7
  • 2023年5月2日発売、ISBN 978-4-08-883520-4
  • 2023年9月4日発売、ISBN 978-4-08-883683-6
  • 2024年1月4日発売、ISBN 978-4-08-883866-3
テレビアニメ

2024年より放送予定。

スタッフ
  • 原作 - 橋本悠
  • 監督 - 岡本英樹
  • シリーズ構成 - 吉岡たかを
  • キャラクターデザイン - 下谷智之
  • 音楽 - 堤博明
  • アニメーション制作 - J.C.STAFF