BUYUDEN
漫画
作者:満田拓也,
出版社:小学館,
掲載誌:週刊少年サンデー,
レーベル:少年サンデーコミックス,
発表期間:2011年16号 - 2014年9号,
巻数:全13巻,
以下はWikipediaより引用
要約
『BUYUDEN』(武勇伝、ぶゆうでん)は、満田拓也による日本の漫画。『週刊少年サンデー』(小学館)2011年16号から2014年9号にかけて連載された。
大人気漫画となった『MAJOR』の連載終了から、約半年後に連載開始され3年間ほど連載されたが、最終的に打ち切りとなって最後は駆け足でのストーリー展開となった。
概要
恵まれた才能を持ちながら退屈感を抱いていた主人公が、転校生の少女の影響でボクシングの世界に傾倒していく姿を描いた作品。
漫画研究家の岩下朋世は「『理想とする存在の喪失経験を主人公に課し、競技に関わる上での動機づけにする』というスポーツ漫画の伝統を踏まえ、ヒロイン役の少女に「夢を喪失した存在」と「ヒロイン」という二重の意味を背負わせるという形で、従来の手法を再構築している」と評している。
ストーリー
小学生編
その後、ボクシングジムを実家にもつ星豹馬と出会い、彼の一家の協力もあって勇は豹馬と萌花とそのジムに通う亘の四人でボクシング大会に参加することになる。だが、その大会で萌花が片目を負傷してしまい、二度とボクシングは出来なくなってしまう。
中学編
ある日、勇は街中で殴られ屋のバイトをしているボクサーの剣に出会い、その圧倒的な実力差にショックを受けると同時に、さらなる高みを目指すべく剣が特待生として進学予定のボクシングの名門校・誠堂館への進学を希望するようになる。
高校生編
そんな彼らの前に現れたのは、不良と化した亘だった。紆余曲折して彼を更生させた勇は、中学時代からの同級生である呉、先輩の不良生徒・東と青木、マネージャーの瑠奈を仲間に加え、ボクシング部としての活動を開始する。
誠堂館が主催する夏季ボクシング合宿に参加したけやき台高校は、初参加ながら予想外の活躍を見せる。
登場人物
本作の登場人物で名前が判明している人物(特にボクシング関係者)の多くは名字が漢字一文字になっている。
主要人物
武勇(たけ いさむ)
本作の主人公で、イケメン、秀才、スポーツ万能と三拍子揃った少年。何でも簡単に一番になれてしまう日常に退屈して冷めた目していたが、後に転校してきた萌花に一目惚れしたことをきっかけにボクシングを始めたが、次第に才能を開花させていき、ボクシングにのめり込んで行く。
中学生編では水泳部に所属し、生徒会長にもなるが、後に通りかかった時に不良に絡まれている萌花(この時は太っていたために当初は気づかなかった)と呉を助ける。その後、街中で「殴られ屋」をしていた剣と出会い、彼と戦うも圧倒的な実力差を見せつけられて敗北した。敗北後は自身の素質を見抜いた剣の紹介で名門校である誠堂館への進学を決意し、出稽古に通い続けた結果として同校のボクシング部員とも互角に渡り合う程までに成長するが、父親がリストラに遭って生活に困窮したことで家も手放すことになってしまい、誠堂館進学は断念し公立のけやき台高校に進学することになる。
高校生編では萌花が創立したボクシング部に入部し、そこで努力を積んだ末に今まで以上の強さを身に付けていき、遂には剣とも互角に戦える程の強さを手に入れた。その後、最終回ではボクシングでチャンピオンになったら萌花に告白することを決意し、その事を彼女に伝える。
要萌花(かなめ もか)
関西より勇の小学校に転校してきた少女。学業も全国学力テスト98位と勇より優秀で、それを知った勇からは恐れられている部分もある。また、元ボクサーである亡き父親の姿に憧れてボクシングをしており、それ故に中学生の不良グループ5人を返り討ちにする程に腕っ節が強いが、一方では父親の死によるトラウマからお互いに激しく打ち合うようなボクシングには否定的な態度を示しており、アウトボクサースタイルを徹底している。勇と共に豹馬のボクシングジムに入会するも全国大会にて左目に網膜剥離を発症し、ボクシングの夢を断念する。
中学生編では女子中に通っており、ボクシングを辞めたことによるストレスから過食症に陥ってぽっちゃり体型となるが、それでもソフトボール部でキャッチャーを務めて奮闘する。その後、最後の大会で敗北し、一勝も出来ないまま引退するが、その大会の帰りに成長した勇や豹馬と再会する。その後は彼らを支えるためにダイエットも兼ねて再度ボクシングに関わることを決意し、勇と同じけやき台高校に進学する。
高校生編では校長に掛け合ってボクシング部を創立し、部員集めから裏方まで奮闘する。その後、最終回では勇の決意(ボクシングでチャンピオンになったら自身に告白する事)を聞かされたことでダイエットに一層励むことを改めて決意する。
スタージム関係者
星豹真(ほし ひょうま)
星明奈(ほし あきな)
豹馬の姉で、バンタム級のプロボクサー。父親のジムでトレーナーを兼任しており、それ故に父親と同じようにボクシングに対しては厳しい面も持っているが、反面では弟である豹真を本気で心配するなどの優しい一面もある。また、色黒にボクシングをやっていることからスタイルも良く、その体系を見た勇からは「いい大胸筋」や「お美しくてナイスバデー」と評されている。かつてはバスケットボールをしていたが、高校の時に怪我によるドクターストップで道を閉ざされた事からボクシングに転向する(それまでは毛嫌いしていた)。その後、ジムに入会した萌花と勇の面倒を見る。
中学生編からは父親の突然死によって閉鎖したジムの再建のために自ら会長を引き継ぐ話を進める(また、高校生編ではセリフはないが、1コマだけ登場する)。
亘春海(わたり はるみ)
スタージムに通う少年。幼くして両親を失い、施設育ちで荒れた生活を送っていたが、会長との出会いでボクシングに目覚めてメキメキと頭角を現し、小5で全国大会準優勝を、小6で念願の全国制覇を果たす。その後、豹真のことを軽く見ていたが、全国大会での対戦以降は認めるようになる。その後は狭心症を患っていることが発覚し、自身を気遣った会長にボクシングを止めるように言われたことで突き放されてしまうが、その真意を伝える前に会長は他界してしまい、ジムを去ってからは不良少年に逆戻りする。
高校生編でけやき台高校に進学して勇達と再会したが、後に会長の真意を知って更生し、薬の常備という制限が付きながらも再度ボクシングと真摯に向き合うためにボクシング部に入部する。
けやき台高校
呉悠之介(くれ ゆうのすけ)
勇と同じ中学に通う少年。非常に弱気な性格で、臆病であり、勇とは中学3年の時に不良に絡まれていたところを助けられるまでは面識が無く、またスポーツが大の苦手だったが、港にカツアゲに遭っていたところを助けられて以来は萌花のことが気になっている。また、ボサボサ頭で、眼鏡を掛けているが、ボクシングの才能に関しては練習試合でKO勝ちを決めており、勇に「意外とボクシングが向いている」と評されている。高校生編では勇や萌花と同じくけやき台に入学し、相変わらずに萌花に片想いしているが、ボクシング部を設立しようと奮闘する二人に振り回され、とてもついて行けないと嘆きながらも力になれるならと思って協力する。その後、練習中に熱中症で倒れた際には勇や萌花と親しい友人になりたかったことや運動音痴に対する劣等感を吐露して退部しようと思ったが、二人の気遣いにより思い留まり、部に残ることを決意する。
東涼介(あずま りょうすけ)
青木(あおき)
轟瑠奈(とどろき るな)
水戸奈津子(みと なつこ)
中森(なかもり)
下川(しもかわ)
港(みなと)
幼少の頃から呉をいじめていた不良生徒。出っ歯が特徴。残忍且つ卑劣な性格で、ボクシングをやっている哲也の強さを盾にして威張り散らしたり、倒れた萌花を堂々と足蹴りにしたり、すぐにカッターナイフを向けたり、他者を罵倒したり、過激な発言などをしているが、それ故に勇からは「ザコ星人」と呼ばれている。呉に絡むが、直後に現れた勇によって返り討ちにされる。その後、けやき台に入学し、そこでも同じく入学した呉に絡むが、直後に勇と萌花も入学していたことを知り、二人に対して復讐を目論む。その後は亘に蹴られて負傷し、復讐の相手を亘とみなして東達に依頼するが、東の手下である青木達が亘によって返り討ちに遭う様子を見たことで恐怖の余りにその場から逃走し、以降は登場しないで終わる。
誠堂館高校
剣隼人(つるぎ はやと)
全国大会55kg級2年連続優勝の実力を持つ勇達と同年齢のボクサー。中学3年時は覆面の殴られ屋「ハヤブサ仮面」として路上に立ち、誠堂館に進学するための学費を稼いでいたが、実力に関しては中学時代に亘と対戦して勝利した他、ボクサーとして大きく成長した中3の勇に圧勝している。また、一見するとクールで、取っ付き難い性格に見えるが、実際は世話好きで、面倒見が良く、当初は「身の程しらず」と見下していた勇の素質を見抜くと自分が進学する予定の誠堂館を紹介したり、学費を稼ぐために自分を真似て殴られ屋をしようとしていた勇に自分は推薦を貰ったために学費を稼ぐ必要が無くなったこともあって自分が使っていた場所を譲っている。誠堂館入学後はかまいたちというアッパーで相手の頭を跳ね上げてからの左フックで顎、右フックでテンプルのコンビネーションブローを身に付けた。
角裕介(すみ ゆうすけ)
その他
萌花の母
勇の母
勇の父
筧将人(かけい まさと)
乾甲児(いぬい こうじ)
吾妻雫(あづま しずく)
春日(かすが)
巻哲也(まき てつや)
書誌情報
- 満田拓也『BUYUDEN』 小学館〈ビッグコミックス〉、全13巻