Cの福音
以下はWikipediaより引用
要約
『Cの福音』(シーのふくいん)は、楡周平による日本の小説。「朝倉恭介vs川瀬雅彦シリーズ」の第1作目。
楡がアメリカ系企業在職中に執筆したデビュー作である。朝倉恭介というアンチヒーローの誕生が人気を呼び、30万部を超えるベストセラーとなった。楡はこれをきっかけに専業作家に転身した。
あらすじ
アメリカのミリタリースクールで、強靭な肉体と戦闘能力を得た朝倉恭介は、名門大学への進学も決まり前途有望な学生へと成長する。だが、卒業式へ出席するため飛行機に乗っていた両親が、着陸時の事故で亡くなる。
事故は失意の恭介に世間の冷たさと厳しさを知らしめた。その後、格闘技の稽古の帰り道、襲ってきた2人の暴漢を正当防衛で殺害、前途有望だった未来も簡単に見放され、恭介は“悪の世界”で生きることを決意する。
恭介は持ち前の頭脳で完璧なコカイン密輸法を考え出し、日本のマーケットを任されるようになる。悪のヒーロー朝倉恭介が生きる道とは……。
登場人物
朝倉恭介
生い立ち
日本の総合商社に勤務する朝倉優一朗の長男と(一人っ子)してロンドンで出生。小学校6年間は東京で過ごすが、ニューヨーク駐在の命を受けた父に付いて、母と共にアメリカへ渡る。中学卒業後、フィラデルフィアの私立のミリタリースクールに、母の反対を押し切って進学。文武両面に渡って厳しい環境の中で厳しい教育を受け、聡明な頭脳と強靭な体力を身に付けた。名門ブラウン大学への進学も決まり、卒業式を間近に控えた日、式に出席するためにフィラデルフィアに向かっていた両親が乗っていた飛行機が悪天候のために着陸に失敗し爆発炎上、両親が他界する。
大学では、授業の他に、積極的にランゲージセンターに通い、中国語と韓国語を習得。うらぶれた町の道場で、元グリーンベレーの軍曹から、ミリタリースクール時代から続けている空手や柔道などの格闘技のトレーニングを密かに続ける。ある日のトレーニングの帰り、2人の暴漢に襲われ、正当防衛で殺害、陪審法廷で無罪となったが、殺人を犯した者を採用しようとする企業はおらず、それは恭介に、自分の肉体的能力、知識、精神力、キャリア全てを発揮できるビジネスの創出を決意させた。コンピューター・ネットワークを駆使した、日本の厳しい税関に気付かれることのない、コカイン密輸のシステムを考え出し、ファルージオにほぼ未開拓の日本のマーケットを一任される。
身体的特徴
アメリカマフィア関係者
稲田 茂実(いなだ しげみ)
台湾マフィア関係者
その他
成瀬 美江(なるせ みえ)
アーネスト・アグリエッティ
書誌情報
- 1996年2月、宝島社、ISBN 4-7966-1064-2
- 1998年8月、宝島社文庫、ISBN 4-7966-1378-1
- 2005年5月、宝島社文庫、ISBN 4-7966-4601-9【新装版】
- 2008年10月、角川文庫、ISBN 978-4-04-376503-4