DOLL MASTER
題材:フィギュア,
以下はWikipediaより引用
要約
『DOLL MASTER』(ドールマスター)は、メディアワークス刊行『月刊コミック電撃大王』にて連載されていた井原裕士によるフィギュア造形師ラブコメディ漫画。単行本全5巻。1999年9月号に第1話(読み切り)が掲載された後、2000年6月号から2003年12月号まで連載された。
また、『DOLL MASTER』連載終了後も、「ワンダーフェスティバル」開催後には、本作のキャラクターたちがイベント内容をレポートする特別編『DOLL MASTER ぱられる』が掲載されている。これについても、この項目について触れる。
あらすじ
手芸店でアルバイトをしながら趣味の人形づくりをしていた辻本雛子はある日凄腕のフィギュアモデラー久具津巧と出会い、おしかけ同然で弟子となりフィギュアモデラーとしての道を歩み出した。弟子を取る気はないといやがる久具津だったが雛子の情熱に負け少しずつ技術を教え始める。しかし、久具津の家は代々人形師を生業としており一族のつくる人形は数々の奇跡を生み出す人形として知る人ぞ知る作品だった。奇跡の人形を巡ってさまざまな物語が展開される。
登場人物
久具津 巧(くぐつ たくみ)
主人公。男性。S大学卒。高校時代からワンダーフェスティバルの常連で、開場即完売になることも多い凄腕のフィギュアモデラーであり、魂を持ち自律して行動する人形を作ることもできる(瞳にハイライトを入れると等身大となって動き出す)人形遣いでもある。人形を動かす技術を隠匿するそぶりを見せる割には、ワンフェス会場など人目の多いところでもほいほいと使っている。長髪で痩せ型、背は高く眼鏡をかけており、美形。彼の実家は代々人形師をしており祖父も動く人形を生み出すことができる。実家は日本人形(練り頭系の雛人形)を作っているが、彼自身はアニメフィギュアを作ることが多い。普段は駅前の模型店でアルバイトをしている。女性への興味をほとんど見せず、親密になった雛子にも弟子以上の感情は持たないためにホモ疑惑まででるが、そうではなく、過去に秘密がある。
なお、もともと読み切り作品で『ブラック・ジャック』のフィギュアモデラー版、という設定で描かれたため(初登場では動く人形を20万円で売っている)、連載後の設定とは多少齟齬がある。
辻本 雛子(つじもと ひなこ)
S大学に通う女子大生。初登場は19歳だったが、連載中に20歳になった。手芸店でアルバイトしていて買い物に来た久具津と出会った。もともと紙粘土での人形作りを趣味にしていたが、久具津の腕を見て女性にしては珍しくフィギュアモデルに興味を持ち、さらに魂を持つ人形を作り出す秘伝に触れ、弟子入りを志願する。結局秘伝抜きのフィギュア製作だけの弟子となるのだが、その後キャラを極めるためにアニメを一気に鑑賞したり、ワンフェスに参加するなどとオタクに嵌まっていった。当初は異性として久具津を意識してはいなかったが次第に魅かれていく。身長は低めでかわいらしい外見と性格をしていて、おっとりしているようだが芯は強い。恋愛は奥手で、作中ではキスすらしていない。後半では登場しない回が続いた。気付いているのは巧のみだが、人形を動かす能力がある。名前は世に名高い人形造形家辻村寿三郎と川本喜八郎に由来する。
久具津 摩耶(くぐつ まや)
久具津の妹。初登場時は女子高生。同じ家に生まれながら動く人形の秘伝を伝承されなかった。そのため腕を磨いてどうにか秘伝をものにしようとしている。人形づくりをしているが、女性、しかも未成年でありながら18禁のフィギュアばかりつくる。金にがめつく飲酒も日常的であり、受験先のS大学の下見のときにも飲酒し、なおかつ自らの違法フィギュア(版権許諾をとっていない違法改造品)をセールスしていた。外見は本人言うところの美少女モデラーと言っても差し支えはないが性格はかなりがさつである。強度のブラザーコンプレックスだったが、御文に惚れて脱した。ただし「兄に通じる雰囲気」が惹かれた理由の1つなので克服しているかは微妙。ワンダーフェスティバルでは「豊満堂」というディーラー名で出店している(高校の時からの友人と霜戸の3人で販売しているらしい)。
久具津 樂(くぐつ まどか)
久具津 源次郎
巧、摩耶、樂の祖父で、日本でも有名な日本人形(練り頭系)の人形師、元々は兄が人形師の跡を継ぐはずだったが、太平洋戦争での出征時の負傷で人形が作れない体になったので、代わりに跡を継ぐことになった。元々不器用なので最初の内は苦労したが、父の「受注で創った」人形の修理などを代わりに引き受ける内に腕を上げ(父は「人形に好かれている」と言っている)、家庭を持ち、人形師として一人前になった時に父から「久具津の口伝」を伝えられた。
子供2人(兄は樂の父、弟は巧・摩耶の父)には人形師としての才能がなく、また源次郎も自分の代で「裏の仕事」を終わらせる気だったが、巧の天性の才能を見て「久具津の口伝」を伝えた。
孫には甘く、特に本家の一人娘の樂に悪い虫がつかないようにと、外出時には鐘馗 、道真、義経などの「お付き」をつける(しかし忠実に命令を実行するお付きのせいで、高梨に会うまでは樂に彼氏すら出来なかった)。
御文 象(みふみ しょう)
高梨 務(たかなし つとむ)
霜戸(しもべ)
登場人形
海賊オヤジ
ハヤテ丸
クズハ
ドリーマー・ルイ
巧の人形
鐘馗
道真
義経
武蔵坊弁慶
七人の小人
キーワード
傀儡の術
式神一体ずつ魂で繋ぎとめなければいけなく、術者といえど精神的に式神の数に限りがある(特に巧のオリジナルのフィギュアは莫大な精神力を使うらしく、開封された時体調を崩した)。現在確認出来る限りでは、巧は6体、源次郎は4体である。
憑代(よりしろ)
ドリーマー・レイ
S大学
DOLL MASTER ぱられる
『DOLL MASTER ぱられる』(ドールマスター ぱられる)は、アスキー・メディアワークス刊行『月刊コミック電撃大王』(2009年夏まで)、『フィギュアマニアックス乙女組』(2010年4月から)にて、ワンダーフェスティバル開催後に不定期掲載される、井原裕士による漫画。基本的にフィクションだが、イベントレポート要素についてはノンフィクション要素も含む。
『DOLL MASTER』後継連載作品『超常機動サイレーン』連載中も、ワンダーフェスティバル後はこちらが優先され、『超常機動サイレーン』が休載となった。『超常機動サイレーン』の連載終了後も電撃大王での掲載は2009年夏まで続いていたが、井原の『武装神姫ZERO』の連載誌でありフィギュア専門誌である『フィギュアマニアックス乙女組』に掲載誌移動となった。2012年9月27日に、同年夏のレポートの書き下ろしを加えて単行本化された。
主要登場人物は本編と同じで、久具津巧や辻本雛子は、ディーラー参加者として描かれることが多い。また、本編で描かれた特殊能力は描かれず、作品の製作方法の描写も一般的な方法で描かれている。毎回の『ワンダーフェスティバル』での作品動向やアクシデント、問題点についても作品内で触れられている。具体的に掲載された内容は次のとおり。
- 待機列 - 久具津達は、会場の東京ビッグサイトまでの交通手段にゆりかもめを使用することが多く、最近の掲載では、ほぼ毎回待機列を見た久具津達のコメントが描かれている。
- わいせつ物取締りの強化
- 可動フィギアの増加
- 2007年冬のワンダーフェスティバルで発生したフライング(なし崩し的)ダッシュおよびイベントスタート - 2008年9月号掲載の「2008年夏レポート版」で、原因が、開始直前に企業ブースで流されたBGMを開始の合図と勘違いした参加者がいたことが原因であること、そのため、2008年夏から開始前に大きな音を出すことが禁止されたことに触れられた。
- 2008年夏のワンダーフェスティバルで発生したエスカレーター事故(2008年9月号掲載) - 『DOLL MASTER ぱられる』本編でも触れられたが、事故の様子の直接描写はされていない。しかし、井原が事故を目撃していたこともあり、レポート漫画が本編の後編という形で掲載された。
単行本
電撃コミックス
- DOLLMASTERぱられる コミックレポートで見るワンフェス ISBN 978-4048869096