GE〜グッドエンディング〜
以下はWikipediaより引用
要約
『GE〜グッドエンディング〜』は、流石景による日本の漫画。『週刊少年マガジン』(講談社)2009年19号に読み切りとして掲載され、同年38号から連載が開始された。高校を舞台としたシリアスタッチの恋愛漫画である。
概要
主人公の内海ほか、主要な登場人物は全て高校生であり、彼ら彼女らはすべて公立の「浪丘高等学校」に在籍している。登場する人物のほとんどが大学進学を志望し、または卒業後進学していることや、ヒロインが医学部を志望していることなどから、浪丘高校は一定レベル以上の進学校であると推定できる。交際に至るまでの内海の悩みや他の登場人物との絡み合い、交際が始まってからの2人の苦悩と成長が描かれている。
作中で描かれている街並みは小田急小田原線や東武東上線沿線の風景がよく出てくる。滝口瑛理と河野哲也の住まいは板橋区の大山駅近く、黒川雪の出身地は長野県で現在の寄留先(=従兄弟宅)は世田谷区の祖師ヶ谷大蔵駅が最寄駅であるようにそれぞれ描かれている。また作中登場する他校の校名には神奈川県に実在する高校名に似せた校名が出てくる。
サブタイトルは英語を片仮名表記したものとなっている。
あらすじ
プロローグ
8巻~9巻
11巻~13巻
14巻~16巻
登場人物
※人物の学年は連載開始段階のもの。作中で1学年進級している。
主要人物
内海 聖志(うつみ せいじ)
作中の呼称は「内海(君)」「聖志(君)」「ウッチー」。本編の主人公。
浪丘高校2年生。誕生日10月12日。身長172cm。血液型はO型。硬式テニス部所属。ハンバーガーショップでアルバイトをしている。池谷晶とは自宅最寄駅が同じであり、比較的近辺に住んでいる。また泉司・河野哲也とは同じ中学校の出身者である。
成績も運動神経も並以下の男子。自分に自信が持てずに行動に対し後ろ向きな姿勢が多々見られる。
ラブホテルで雪を介抱した際キスしそうになる、デートをドタキャンして他の男とデートしていた晶の行動を正当化する、バイト仲間の非を咎めていたにも関わらずすぐに自分に非があったような態度を取るなど、環境に流されやすく、また周囲に影響を受けやすい。ただ全体的な性格は穏やかで、優しい部分も多々ある。
当初先輩である晶に魅かれていたが、それを同級生の雪から後押しされるうちに彼女に魅かれるようになっていった。そして高校2年の夏休みに雪に告白することを決意し、直後の硬式テニス部の合宿中にその想いを伝える。その後、一時の誤解も生ずるが、文化祭のあと雪とつきあうようになる。
雪との交際が始まる前後からは状況や他人の言に流されず、また頼もしいところを見せるなど、人としての一定の成長が描かれている。
10年後を描いた最終話では雪と結婚しており、霧島の元で働きながら初の個展を開いた。
黒川 雪(くろかわ ゆき)
作中の呼称は「ユキ」「黒川」。
浪丘高校2年生。誕生日12月7日。身長161cm。血液型はA型。硬式テニス部所属。ヒロインの一人。長野県上水内郡信濃町出身。生家は良家かつ裕福で、家政婦を置いている。現在の住まい(寄留先)は世田谷区在住の伯母宅である清水家である。
テニスの腕前は不明だが、4~5階の窓から顔を出していた聖志の顔にボールをぶつけ双眼鏡を大破させるなど、男子トッププロ顔負けのパワーを持っている。なお硬式テニス部においては2年の秋に、次期部長として指名され承諾している。
長野で過ごした中学時代は同学年で幼なじみでもある恋人(透流)がいたが別れており、そこに至る経緯がトラウマになっている。現在の雪は透流と会う事も頑なに拒む姿勢である。何があったかは家人も知るところであり、高校2年の夏休みには透流が長野の実家を訪問しているが、家人である家政婦は門前払いをした上に二度と来訪しないよう言い渡している。なおその際の経緯が、郷里長野から遠く離れた現在の高校に通っている理由である。
学業成績はかなり良いようで、医学部志望である。このため予備校通いをしており、作中では勉強に時間を割いている様が時折描かれ、そのために登場人物等とは別行動をしていることが多い。一方料理は全くの不得手で、包丁を使うことさえ覚束ない。非常に目を引く容姿を持っており、告白する男子は後を絶たないが、その全てを断っていた。
全般的にクールで口数は多くなく、また独善的な部分がややある。それらが時に、聖志らを悩ませたり自らを追い込んでしまうことが少なからずある。聖志への恋愛指南では有無を言わせず命令に従わせる。
過去のトラウマのため自身の恋愛を拒絶していたが、聖志に触れ少しずつ改善されている。当初聖志と晶の恋愛が成るよう後押ししていたが、やがて自らが聖志に魅かれていき、そのスタンスは徐々に失われていく。なお聖志に惹かれるに至った経緯は不明である。そして高校2年の夏休み、部の合宿中に伝えられた聖志からの想いを受け入れている。
聖志との交際が始まってからは従前ややもすると刺々しかった部分は影を潜め、抱える不安や苦悩を素直に聖志に話して解決しようとするなど、彼女も人として変わりつつあることが描かれている。
最終話では小児科医として病院に勤務。聖志との間に一子を儲けている。
また作者の次作でもあるドメスティックな彼女の単行本最終話で桜坂(旧姓柏原)ももの務める病院にて内海雪として登場。2人目の妊活を考えている、ももに産休を遠慮なくとることをアドバイスしている。
池谷 晶(いけたに しょう)
作中の呼称は「晶」「晶先輩」。
浪丘高校3年生。誕生日は4月10日。身長153cm。血液型はO型。硬式テニス部所属で部長。ヒロインの一人。小学校教諭志望。明るく面倒見のいい性格。ただし多々ドジである一面も描写されている。内海聖志とは自宅最寄駅が同じであり、比較的近い所に住んでいる。ただし出身中学校は別である。
聖志への好意を薄々ながら自覚していたが、その一方で卒業したテニス部の先輩・健人への想いを忘れられずにいた。聖志とのデートの前日に健人から告白を受け交際することになったが、結局健人の浮気が発覚したのを機に別れを告げる。
健人との別れの際、聖志の励ましで立ち直っている。その後再び聖志に対し好意を寄せており、ふとした機会に聖志を自宅へ招くなど大胆な行動にも出ている。聖志の気持ちが自分ではなく黒川雪に向いていることにも気付いており、なおも諦めていなかったが、高校3年の夏休みに行った部の合宿中に聖志と雪が両想いであることを確信し、聖志への想いに区切りをつけようとする。
最終話では夫となった健人と共に聖志の個展に現れ10年ぶりに再会。第二子を妊娠中。
その他
大沼 理沙(おおぬま りさ)
作中の呼称は「大沼さん」「リサちゃん(さん)」。誕生は11月9日。身長171cm。血液型はA型。
浪丘高校1年生で、聖志とは学校の後輩であると同時にアルバイト先であるハンバーガーショップの同僚でもある。
モデル並みの容姿と抜群のスタイルを持つが、中学時代はかなり太っており、加えて口下手だった為に他人との交流が少なく、話かけられる事があまりなかった。それゆえに「他人が自分に話しかけている」という意識が薄く、反応が遅れたり心の声で自己完結してしまう事が多かったため、挨拶や返事もしない無口・無表情な人間になってしまっていた。また育ちがよいのか言葉遣いは上品で、身のこなしも流麗。反面、いささか世間知らずな一面がある。そのためか時折向こう見ずな行動に出ることがある。
聖志と同じ日にハンバーガーショップのアルバイトを始める事になるが、上記の通り聖志にも全く反応しなかった為、聖志は無視されていると思い、彼女に悪い印象を抱いていた。しかし、理沙が貧血で倒れてしまった際に話すきっかけが生じ、それまで反応しなかった事について謝罪した。その後は聖志の助言により前向きな明るい娘に変わり、学校で友達も増えていった。
聖志に好意を抱いており、積極的かつ大胆にアプローチを続けている。雪に対しては友好的な態度をとりつつ内心ではライバル視しているが、一方で容姿の上で雪に対し引け目がある。
卒業後はたまに泉の会社のモデルを勤めつつ彼に同行しているらしい。
滝口 瑛理(たきぐち えり)
作中の呼称は「エリ」。
浪丘高校2年生。誕生日は7月19日。身長163cm。血液型はB型。家庭科部所属(幽霊部員)ののち、現在の作中では野球部マネージャー。
雪の友人で、ギャル系の女子。聖志の事を「ウッチー」と呼ぶ。明るい性格で、イタズラ好きである。元陸上部員で身のこなしは軽い。
雪と聖志がラブホテルから出てくるのを目撃し、聖志と性的行為をしようと迫る。その理由は好意を抱いている男子の友人の「処女は面倒」という発言を真に受け、未経験だと相手にされないと思い込んだからであった(聖志を選んだのは、雪の選んだ相手なら信用できると思ったため)。
聖志に勇気つけられて意中の相手に告白し、結果はフラれてしまったものの決して諦めないと奮起する。それ以降、聖志たちと親しくなり、一緒につるむ様になる。板橋区の大山駅周辺在住。内海・泉・河野とは比較的住まいが近い様子が描かれているが、出身中学校は別である。
最終話では河野とともに聖志の個展に顔を出す。
泉 司(いずみ つかさ)
河野 哲也(こうの てつや)
清水 涼(しみず りょう)
雨宮 透流(あまみや とおる)
青霞学園高校2年生。雪の長野在住時代の幼なじみであり、かつ中学校時代の恋人。自分と雪が性行為に至るかどうかについて友人と賭けをし、また性行為の様を盗撮して賭けの相手に見せていたこと、更にその一連の事実が部分的に広く知れ渡ってしまったことが原因で別れているが、それが雪にとってはトラウマになっている。この原因については長野時代の友人も知らずまたは語ろうとしない。それを理由としてか透流もまた郷里長野から離れた土地の高校に通っており、雪と透流は過去の経緯から互いに離れようと郷里の長野を離れたのだが、結果的に現時点では比較的近い所どうしに居住・通学している。このことは透流は高2次のクリスマスのときに知ったのだが、雪は高3になって偶然雨宮莉子に会うまで知らなかった。
なお、第99話(=単行本第11巻)において初めて顔が描かれている。また、雨宮莉子の兄であることは、第136話(=単行本第14巻)で初めて明らかにされた。
最終話間近で再び雪の元に現れ上記のことは自らもあずかり知らぬことで、賭けを仕掛けたというのは誤解だと釈明し復縁を迫ったが拒絶される。後に弁護士となったことが最終話で明かされた。
霧嶋 真琴(きりしま まこと)
雨宮 莉子(あまみや りこ)
読み切り版
『週刊少年マガジン』2009年19号に掲載。単行本未収録。登場人物は内海聖志、黒川雪、池谷晶の3人のみ。
聖志が晶に恋をしていることを察した雪が色々とアドバイスをするが、次第に聖志は雪のほうに恋心を抱くようになる。雪と疎遠になったまま晶に告白するが、本当は雪のことが好きであることを晶に指摘される。聖志は雪に告白するが回答保留で話は終わる……という内容である。物語の基本的な設定は連載版に近いが、聖志と晶の性格など詳細的な設定は大幅に異なっている。
単行本
- 流石景『GE〜グッドエンディング〜』 講談社〈講談社コミックスマガジン〉、全16巻
- 2010年1月15日発売 ISBN 978-4-06-384241-8 表紙:黒川雪
- 2010年3月17日発売 ISBN 978-4-06-384272-2 表紙:池谷晶
- 2010年6月17日発売 ISBN 978-4-06-384316-3 表紙:大沼理沙
- 2010年8月17日発売 ISBN 978-4-06-384349-1 表紙:黒川雪
- 2010年10月15日発売 ISBN 978-4-06-384387-3 表紙:池谷晶
- 2011年1月17日発売 ISBN 978-4-06-384432-0 表紙:大沼理沙
- 2011年3月17日発売 ISBN 978-4-06-384464-1 表紙:黒川雪
- 2011年6月17日発売 ISBN 978-4-06-384509-9 表紙:黒川雪
- 2011年8月17日発売 ISBN 978-4-06-384536-5 表紙:黒川雪
- 2011年11月17日発売 ISBN 978-4-06-384582-2 表紙:黒川雪・池谷晶・大沼理沙(背表紙は黒川のみ)
- 2012年1月17日発売 ISBN 978-4-06-384616-4 表紙:池谷晶
- 2012年4月17日発売 ISBN 978-4-06-384646-1 表紙:黒川雪・池谷晶・内海聖志の後ろ姿(背表紙は黒川と池谷のみ)
- 2012年6月15日発売 ISBN 978-4-06-384691-1 表紙:池谷晶
- 2012年9月14日発売 ISBN 978-4-06-384739-0 表紙:黒川雪
- 2012年12月17日発売 ISBN 978-4-06-384786-4
- 2013年2月15日発売 ISBN 978-4-06-384815-1 表紙:登場人物勢ぞろい