KATSU!
漫画
作者:あだち充,
出版社:小学館,
掲載誌:週刊少年サンデー,
レーベル:少年サンデーコミックス,
発表期間:8月8日,2月16日,
巻数:全16巻,
話数:全157話,
以下はWikipediaより引用
要約
『KATSU!』(カツ)は、あだち充による日本の漫画作品。同作者の作品でボクシングが登場する作品は『タッチ』、『スローステップ』などがあるが、主軸のスポーツにボクシングを据えた作品は本作が初である。
あらすじ
光葉高校に入学した里山活樹は、同じクラスの名前が同じである、水谷香月に近づくために、友人の川上京太とともに、香月の父親の運営する、ボクシングの水谷ジムへ入会した。しかし、香月の父親はすでに離婚しており、香月本人もボクシングを嫌いになろうとしていた。
ふとしたことから、香月と活樹はスパーリングをすることになり、そこで、その場にいたみんなが活樹の才能を見抜いた。その後いろいろなことが重なり、活樹は香月とともにボクシング部に入部することになる。活樹の父親で、逃げの天才だった元プロボクサーの里山八五郎をコーチに迎え、練習を始めた。そこから二人の"かつき"の運命が動き出す…
登場人物
【ネタバレあり】
主要人物
里山 活樹(さとやま かつき)
本作品の主人公。光葉高校1年B組(のち2年A組)。5年前に母親を亡くしている。なぜか古文が得意。連載初期は鼻が三角に描かれていた。
名前が同じという事もあって入学以来気になっていた香月に近付くためという不純な動機で、香月の父が会長を務める水谷ボクシングジムに入会しボクシングを始める。自宅の体重計が壊れていてバンタム級だと思っていたが、実はライバルが犇めくフェザー級だった。
実の父親である赤松隆介と育ての父親である里山八五郎という二人の正反対のボクシングスタイルの両方の才能を濃く受け継いでいる。
あるイベントで岬新一と野球で1打席のみの対決をする。岬の豪速球に書かれた文字を読んだり、高速フォークに当たりはしなかったがタイミングを合わせたりと、その実力を見せ付けた。
高2、高3時のIH、国体は2年連続優勝。また、高校選抜でも優勝し、公式戦無敗で高校五冠を果たす。卒業後大学受験に失敗するも、浪人中にライセンスを取得しプロボクサーとなる。
水谷香月とは相思相愛の仲であり、ベタベタはしないがお互いをよく理解している。
水谷 香月(みずたに かつき)
本作品のヒロイン。活樹のクラスメート。勝ち気な性格でボクシングがものすごく強い。母が父の性格を嫌って離婚しており、現在は母親と暮らしている。その為、ボクシングを嫌っているが、ガソリンスタンドで変装してバイトをしていたことが校長にばれ、その弱みに付け込まれ新ボクシング部に入部する羽目になった。身長は160cm程。
音楽室の幽霊を信じる、など、思い込みが激しい?性格。
父・剛史曰く「ボクシング嫌いの原因は、女であることから男子ボクシングは出来ない反動」とのこと。また、同居するボクシング嫌いの母親の手前、表向きは嫌いということにしていた。しかし、下述の通り活樹に夢を託したため再び好きになった様子。
紀本高道と対戦するつもりでいたが、試合前の活樹とのスパーリングで活樹の強烈なパンチをガードし続けた結果、両腕が痺れてしまい試合は不戦敗となった。しかし、このスパーリングで活樹の才能に惚れ込み、活樹に自らの夢を託すことを決意する。
活樹がボクシングを始める以前の光葉高校受験の際に、活樹が気付かずに落としたお守りを拾っており、クラスも名前も同じと言うことで合格発表・入学式など事ある毎に活樹を目で追う癖が付き、その興味はいつしか恋愛感情になっていっていた。
活樹に近づく南条理子、半沢みのりには露骨に反応するなど、あだち充のヒロインとしては珍しいタイプ。
光葉高等学校
川上 京太(かわかみ きょうた)
里山 八五郎(さとやま はちごろう)
活樹の育ての父親で、年齢は48歳。里山は妻の姓で、彼自身の旧姓は「坂口」という。かつては「ラビット坂口」というリングネームで活動していたプロボクサーで、通算対戦成績は22戦12勝無敗10引分(1KO)。引退後は会社勤めをしていたが、勤めていた会社が倒産したため、息子の高校の校長に頼まれていた新ボクシング部の顧問を引き受ける。
減点ギリギリまで逃げ回るボクシングスタイルで、「パンチ力は素人に毛が生えた程度だが、世界に通じるせこい技術をもっている」と言われたほどで、パンチを貰わないボクサーとして有名。そのボクシングスタイルゆえあまり人気はなかったが、当時プロボクサー志望だった選手などにはファンが多い。
しかし引退試合として選んだ赤松隆介戦で、自分の果たせなかった夢を託そうと殴り倒されるつもりで普段より一歩前に出て闘った。その結果カウンターとなり、初のKO勝利を将来有望な赤松から得る。しかし、この試合が原因で1ヵ月後に赤松は亡くなる。罪滅ぼしとして、当時妊娠していた赤松の婚約者である里山佐知子と結婚。その後、佐知子との間に茶紀(活樹の妹)をもうける。
大島 由紀夫(おおしま ゆきお)
二階堂 周作(にかいどう しゅうさく)
活樹の対戦相手
紀本 高道(きもと たかみち)
浅倉高校1年。ボクシング部。香月の家の近所にあるコンビニ店(11/1000 千分のイレブン)の息子。
昔はいじめられっ子で、いつも香月に助けられていた。香月より強くなるためにボクシングを始めた。香月には「香月より強くなったらボクシングをやめる」約束をしていたが、香月が無意識に探しているボクシングを辞める理由を作るという目的に変わった。しかし香月の練習相手だった活樹が香月を試合不能に追い込んだことで、香月戦は実現しなかった。
天性のセンスと日に日に上達する活樹に香月の恋敵として対戦を決意し、活樹の間違った体重であるバンタム級に合わせ体重調整を行っていた。しかしその後、正しくは活樹はフェザー級だったことを知らされる。
光葉高校との練習試合で活樹と対決するのだが、香月との1日デートを条件にハンディキャップとして左フックを封印すると香月に約束していた。それを知っていた活樹はフェアにわざと左フックを誘ったものの、紀本は左フックを使わずに活樹に負ける。約束のデートの際に、実はハンデを守ったのは、絶対に活樹に勝てるという自信が無かったからと述べていたが、香月から「あの試合は負けてはいけなかった」「2度と里山には勝てない」と言われてしまう。
岬の好敵手を自認して対戦するが、ボクシングによる自身の視力低下(日常生活を送っている分には支障ないという事から、網膜剥離の可能性も)などが原因で敗れる。活樹に打倒岬の夢を活樹に託し、香月の活樹を育てる夢に協力する為に引退し活樹の参謀役を買って出る。
しかし登場人物が充実してきたことなど物語が進むにつれ本編への登場機会が無くなってしまった。
岬 新一(みさき しんいち)
神奈川県にある港星高校の生徒。一年のときに夏の甲子園を制覇したときのエースで四番。158km/hが投げられる。二年ではボクシングでインターハイ優勝を目指すといって転向。フェザー級。サウスポースタイルのボクサー。野球でもボクシングでも、カメラが入るとさらに強くなる。
里山家を訪れた時に、香月に助けられたことが切っ掛けで香月に好意を抱くようになった。それ以後、果敢に何度でも香月に言い寄る。そして水谷ボクシングジムに入会する。
ボクシング好きの祖父の影響を強く受け赤松隆介に憧れており、子供時代はいつも赤松のビデオを見ていた(右ボクサーである赤松のビデオを見ながらボクシングを覚えたため、「鏡」の要領で、幼児期からサウスポーになった)。そのため、赤松の死因となった里山八五郎を恨み、その息子の活樹を赤松の敵として香月の恋敵としていた。(後に活樹は赤松の息子であることを知るのだが)
前述の通り、ボクシングの腕前もなかなかのものであり、公式戦負けなしであったが、2年インターハイ時は、事故により準決勝棄権。非公式で活樹と2度対戦しているが、2度とも活樹に敗れている。
プロボクサーになるつもりでいたのだが、内田の父親のせいで倒産寸前となった父親の会社を救うため、1億円の契約金を目的にプロ野球選手になることを決断し、ボクシングを引退。引退試合は非公式で活樹と対戦し、敗れている。
内田 仁(うちだ じん)
宮川 光(みやがわ ひかる)
活樹の家族
赤松 隆介(あかまつ りゅうすけ)
里山 佐知子(さとやま さちこ)
里山 きく(さとやま きく)
香月のライバル
南条 理子(なんじょう りこ)
その他
水谷 剛史(みずたに つよし)
香月の父親。元プロボクサー、東洋ウェルター級チャンピオン。水谷ボクシングジムの会長。登場当初50歳。校長曰く、右のクロスが凄かった。ラビット坂口(里山八五郎)とは2度闘っているが、いずれもラビットの逃げのボクシングに短気を起こし剛史が反則負けしている。酔っ払って娘に物を投げたりする事もあるが(怪我をさせた事もある)、誰よりも真摯に娘を理解して愛している。ボクシングに対して彼なりの信念を持っている。ラビット坂口に対し、自分のボクシングに対する信念と違う彼のスタイルに反感を持つと同時に関心を持っており、彼に対して「赤松を殺した」とは決して言わない。
妻とは離婚しており、養育費は銀行振込みにせずジムで手渡し(香月に会いたいから)している。
娘を溺愛し、雪で外に出るのが危険なときでも、暗闇が苦手な娘(香月)の様子を見に行ったりした。
あだ名は海坊主。
水谷 春音(みずたに はるね)
佐久良 正(さくら ただし)
南条 伝助 (なんじょう でんすけ)
谷 正人(たに まさと)
作中の建造物
光葉高等学校(こうようこうとうがっこう)
水谷ボクシングジム
入会金17000円、月謝9000円。
平日15:30 - 21:00、日祭日12:00 - 18:00。
お好み焼き春音(はるね)
私立 浅倉高等学校(あさくらこうとうがっこう)
翔拳(しょうけん)ボクシングジム
活樹と香月はここの特別会員(入会費・年会費無料)。
住所は東京都中野区鷺宮(上鷺宮?)。
その他
作中の全国高等学校野球選手権大会(夏の甲子園、描写はほぼ背景と実況のみ)で、「タッチ」で主人公の上杉達也らが所属していた明青学園が同作での初出場以来16年ぶり2回目の出場を果たし、準優勝した(決勝で岬新一擁する港星高校に敗れた)。しかし、2012年に連載開始したタッチの続編「MIX」では、「かつて1度だけ甲子園出場して優勝したことがある」とされ、本作での設定は反映されなかった。
作中で水谷香月が急性虫垂炎、香月の母親が盲腸で入院をした杉中病院はクロスゲームでも登場をしている。