N★Yバード
以下はWikipediaより引用
要約
『N★Yバード』(ニューヨーク・バード)は、槇村さとるによる日本の漫画。『別冊マーガレット』(集英社)にて、1982年11月号から1983年10月号まで連載された。単行本は全3巻(集英社マーガレットコミックス)。文庫版は全2巻(集英社文庫)。
『ダンシング・ゼネレーション』の続編的な作品であるが、作品として独立しているため、本項目は原則としてN★Yバードで記載されている事項に限定している。
あらすじ
1年間の留学を終えて、パリからニューヨークに戻った愛子。帰国早々、若手全員出演の舞台において、「舞踏教師(dance master)」の「おちこぼれ」役で再度ニューヨーク・ダンシング・カンパニー(以下、NYDC)の舞台に立つ。しかし、神崎の元で神崎の殻を破れず悩む愛子は、慎を探しに出てしまったことで舞台を無断で欠席してしまう。そのため、NYDCから解雇された。その後、オーディションなどを経て、有名な演出家であるJBの元で勉強し、JBの舞台に立つこととなった。しかし、その相手は神崎であった。
神崎との愛が愛なのか師弟愛なのか、また、慎との愛とどちらを選ぶのか悩む愛子。その初日の舞台で起きたハプニングで愛子は自分の真の心の内を見つけることとなる。
登場人物
主要人物
萩原愛子(はぎわら あいこ)
オペラ座への1年間の留学を終えてニューヨークに戻って早々、若手全員出演の舞台「舞踏教師(dance master)」の「おちこぼれ」役でNYDCの舞台に立つ。この役は当初は慎がするはずであったが、慎は舞台を酷評され、愛子たちの前から姿を消していた。その初日の開演直前、主役のマティ・シンクレアが故障したため、代役を差し置いて主役を務める。しかし、雑誌において「愛子は神崎のコピーである」と批評され、また、自分は神崎を好きになっているのではという迷いから、自分というものを見失う。
そんな中、音信不通になっていた慎の姿を見たという情報を入手し、開演前であるにもかかわらず慎を探しにでてしまう。慎には会えず、開演時間の10分前に舞台のことを思い出すが、既述のように自分の存在意義を見失っていた愛子は、無断で舞台を休み、NYDCを除籍になる。その後、舞台のオーディションを多数受けるが、「元NYDC」という名声と、「舞台をすっぽかした」という汚名のため、なかなか合格しない。
しかし、ミュージカル「スケッチ」を鑑賞中に、出演者の慎と再会し、スケッチの欠員オーディションに出るように勧められる。スケッチの欠員としては不合格だったが、JBの私設ダンス研究所「ダンス・ナッツ」のメンバーとして採用される。
その後、JBの新作「ジャグラー」の2枚のキング&クイーンのペアの1人として出演することとなったが、その相手は神崎であった。神崎から愛の告白を受けるものの、自分の心がわからないと拒否する。
「ジャグラー」の初日、舞台で慎が倒れたのを機に、自分が愛しているのは慎だと気づく。
羽佐間慎(はざま しん)
NYDCのメンバー
『N★Yバード』より登場する人物
ジェフ・ブランディ(Jeff Brandi)
ヴィルヴァ・マッキンレイ
愛称:ヴィー。「サイコ」に主演しており、主演女優賞あらしとかジンジャー・ロジャースの再来と言われている。父親は演出家のバリーで母親は大女優のウィラ。「ダンス・ナッツ」の頭。『フット・ステップ!』にも登場。
サラ・マーロウ
本郷亨(ほんごう とおる)
キム
その他の登場人物
愛子の父
前作にも登場。前作では営業企画部の部長だった。サラからの情報で愛子のウェイトレスのアルバイト先に不意に現れる。NYDCから除籍された愛子からの借金の申し出を受けつつ、一方で愛子の母よりの東京行きの航空券を渡す。その後、「ジャグラー」初日までに、幼少時の愛子とダンサーとしての愛子が一致しないと言いつつも、秋篠寺に一家で娘の公演の成功を祈ってきたという、励ましの手紙を送っている。
組織・団体
ニューヨーク・ダンシング・カンパニー
ダンス・ナッツ
演目
スケッチ
ジャグラー
解説
- 少女漫画の閉塞感を打ち破ろうとして、作者がチャレンジという意識を持って描いた作品であったが、自分の性が作品に滲み出ることを自覚し、作品のテーマが当時の自分の力では及ばないことを知った作品だった、と作者自身が述懐している。
- この作品のころから、作者の嗜好と『別冊マーガレット』の読者の求めるものとの食い違いを感じ始めた、ともいう。
書誌情報
- 槇村さとる 『N★Yバード』 集英社 〈マーガレットコミックス〉、全3巻
- 1983年9月発売 ISBN 4-08-850792-4
- 1983年12月発売 ISBN 4-08-850816-5
- 1984年1月発売 ISBN 4-08-850826-2
- 槇村さとる 『N★Yバード』 集英社 〈集英社文庫〉、全2巻
- 1997年12月17日 初版発行 ISBN 4-08-617246-1
- 1997年12月17日 初版発行 ISBN 4-08-617247-X