R-16 (漫画)
以下はWikipediaより引用
要約
『R-16』(アールじゅうろく)は、原作:佐木飛朗斗、作画:桑原真也による日本の漫画作品。『ヤングマガジンアッパーズ』(講談社)2002年NO.21より隔週連載が開始され、同誌2004年NO.21の休刊に伴って『週刊ヤングマガジン』(講談社)に掲載誌を移籍し、2007年46号まで連載された。キャッチフレーズは「焦げつく魂、横浜無敵伝説」。2007年12月時点で累計発行部数は200万部を突破している。この物語で「R-16」というのは国道16号を指す。
概要
物語は主人公達の中学時代から高校時代を描いたもの。全12巻であり「夏の14歳」編(1巻~2巻)、「冬の15歳」編(3巻~4巻)、「春の13歳」編(5巻)、そして「高校生」編(6巻~12巻)に分かれている。また、初期の単行本では「夏の14歳」編、「冬の15歳」編、「春の13歳」編、「高校生」編とそれぞれ背表紙が異なっているが(5巻まではアッパーズKCからの出版)、後に「高校生」編のオレンジ色でまとめられており、全てヤンマガKCからの出版扱いになっている。また、小説版『R-16』として「秋の16歳」編が上下巻で刊行されている。
タイトルには「※【R-16】指定作品。16歳未満の方のご鑑賞にあたりましては、保護者のご配慮をお願い申し上げます」と併記されており、レイティングにおける「R指定」の意味合いを狙ったものとなっている。
2014年には、東直輝を新たな作画担当に迎えて新作続編『R-16R』が開始され、『月刊ヤングマガジン』(講談社)2014年4号より連載。
あらすじ
横浜市立本牧中学に通う14歳の少年鳴海純弥はある日突然、先輩の猪瀬英樹から「タイマン命令」を言い渡される。その相手は幼馴染の親友門倉真希央であり、同じく幼馴染の安斉輝男は2人を止めるべく奔走する。思春期の葛藤、そして「強い生き物」に成るため、少年たちは苦闘する。
登場人物
メインキャラクター
鳴海純弥
本作の主人公。音楽が大好きな銀髪の少年。仲間意識が強く、仲間の悪口を最も嫌う。自由を愛し、「自分の手の届くものは戦って守ること」が信条。南雲から譲り受けた爆麗の総長仕様のZIIに乗っているため様々な人間に狙われ波乱が絶えない。幼いころに実の母親を亡くしており、高校生の現在は父親の再婚相手の静枝とその娘の義理の妹可奈子との3人暮らし。また童顔のためか女性にモテるが、本人は自覚は無い。天性の気性と性格からか良くも悪くも人を惹きつけやすい。中学二年の夏に猪瀬から爆麗党のステッカーを譲り受ける。この出来事が後の彼の運命を大きく左右することとなった。高校生編では志曜館高校一年生。煙草はラッキーストライク(ソフト)を喫煙している。
続編である「16R」では、経緯は不明だが息子の純真が3歳の時に故人となっている。
愛車はヨシムラの直管をつけた日章カラーのカワサキ・750RS(ZII)
門倉真希央
純弥の同級生で幼馴染のオランダ人クォーター。灰色の瞳と赤味がかった髪は生まれつきのものであるが、昔はその身体的特徴を理由に峰夫達にいじめられていた。「春の13歳」編のゼンジ達のいじめによって「支配者の資質」に目覚め、不良グループのトップになる。実家は裕福で、地元の名士である銀行家の父親と、病弱の母親を持つ。自分の欲しい物を全て純弥が無自覚的に手に入れてしまうため、内心で純弥に劣等感を抱き敵視しているが、一方で心の底では今でも純弥を慕っている。中学の頃から幹部候補として爆麗党の集会に参加。高校生になった後は、ついに幹部昇格を果たした。髑髏のピアスが目印。高校の先輩で爆麗党の土橋を敵視していて、いつか始末したいと思っている。高校生編では蓮之葉学園高校一年生。煙草はパーラメントを喫煙している。
続編「16R」では、父親の跡を継ぎ銀行家になっている。美加とは政略結婚しており、長男;凌一郎と長女;瑠璃加の2人の子供の父親。息子の凌一郎とは自身が若りし頃そうであった様に、対立している。
愛車は猪瀬の乗っていた爆麗の幹部仕様のステッカーを貼った真紅のZ750FX
安斉輝男
純弥の同級生で幼馴染の一人。通称「テル」。単純な性格で誰とでも気軽に話ができ、周囲にすぐ打ち解けられる。在日韓国人で本名は「アン・キジョン」。両親はテルに本名で生きることを望んでいるが、本人にその意志はなく、「安斉輝男」の名前にも誇りを持っているという理由で日本名を名乗る。同じ在日韓国人であるハンスに誘われ民族学校に進学したが、他の仲間に受け入れられず、真希央のいる蓮之葉学園に編入した。しかしここでも差別に遭い居場所を無くしつつある。純弥の妹、可奈子に好意を持っているが相手にされていない。偶然千尋のいる解体屋にあった単車を見つけ「小さな自由」を手に入れた。奇しくもそれは猪瀬の乗っていたあのドリーム50だった。その後、真希央が爆麗にさらわれたと勘違いし純弥と連絡を取り、助けにむかう途中に横須賀の族にからまれ喧嘩になり、その際純弥を庇ってナイフで刺されてしまう。幸い加奈子にもらったCDのおかげで命に別状はなかったが、この事件がきっかけでテルの両親が純弥との交友を断つよう望むようになってしまう。
愛車はホンダ・ドリーム50
鳴海可奈子
猪瀬英樹
純弥達の一つ年上の先輩で幼馴染グループのリーダー格。重度のシンナー中毒で売人からもシンナーを盗んでいたため、一部の人間からは「パク猪」と呼ばれていた。母子家庭で家は愛川金融から借金をしていた。盗難したカワサキ・Z750FXとホンダ・ドリーム50を愛車としていた。爆麗党の南雲道清と面識があり、薬を止めるという条件で幹部候補に指名されたが結局シンナーを止めることが出来ず、最後は鷺山の児童公園で警察の追尾を振り切るため原付(ドリーム50)で逃走、誤って柵から転落死した。死ぬ前に島田ゆかりとの間に息子を残している(息子の名前も「英樹」)。様々なキャラと接点があり、彼の死後もその遺物は紆余曲折を経ながら純弥達三人の後輩が受け継いでいる。(幹部用の橙のステッカー、兎の足のキーホルダー、真希央のZ750FXやテルのドリーム50など)
志曜館高校
純弥達の通う高校で女子はお嬢様が多く、規律に厳しい。それに対して男子は2・3年生を初め「遊魂境」や「蛇破美会」のメンバーが名を連ねている模様。純弥達の学年は寿の影響でおよそ半数が善楽中出身者で占められている。通称は「シカン」。
生徒達
山咲千尋
城木美加
美濃原亜久里
メグミ
名梨
ひろみ
寿會
恩田寿が発足した組織。寿や他のメンバーは特攻服なるものを着ているが暴走族ではなく、一種の「歩き部隊」(または徒歩暴走族)と化している。善楽中の人間を中心にかなりの数を有している。
恩田寿
志曜館高校の一年生で横浜最強の善楽中学から来た最凶の男。背中に渡辺綱の刺青を彫っていて、遊魂境や蛇破美会の連中にも恐れられている。同い年はおろか、2つ、3つ年上の人間も眼中にない。独特の観念を持っており「強さ」への執着からか喧嘩の強さは常軌を逸している。また自らは他者を支配しようとせず、「記号」や「単位」ではなく、境界線のない全部を手に入れ全てを統治し君臨すると豪語している。同い年にも関わらず純弥が気になるようで周囲の仲間に話をしていたようだ。純弥には出会う度に自分の観念を説いている。中学時代から爆麗の忌部に幹部候補に推薦され次期特攻隊長に目されていたが徐々にその気持ちは薄れていき、真希央が幹部に選ばれるほぼ同時期に単独で「寿會」を結成。爆麗党にその意向を示した。爆麗党には「総長の南雲道清と幹部の忌部敬一郎がいる限り一定の敬意を払う」とし、この二人がいる限り党と争う気はないようだが、因縁のある真希央には売られた喧嘩を買っている。家には父親しかおらず、母親は父親の娘で現在は故人。
愛車は無く、二輪、四輪も操れるが専ら徒歩で、いわゆる徒歩暴走族に近い。
キチジ
蓮之葉学園高校
横浜の最低最悪の高校で通称「パーガク」。生徒のほとんどが爆麗のメンバーで三年には幹部の土橋がいる。一年生は真希央を初めゼンジや峰夫達が在籍している。
生徒達
沢野善二
峰夫
主人公達と接点・関わりのある少年達
入矢由紀男
純弥達の小・中学校の同級生。中学生編では「春の13歳」編のみ登場。横浜のチーマー系のチーム「泥眼」のリーダー。レスポールというギターのレプリカを持っていて、そのつながりで純弥と親友関係に。猪瀬や島田ゆかりと同じ団地に住んでいて、父親は無職。「団地の万引き少年」と世間に噂され自身も盗んだCDを売りさばいて生計を立てていたがそこを泥眼に付け入られ金蔓にされてしまう。次第に要求がエスカレートしていき最終的には純弥に助けを求めたが、その直後自分は夜逃げをしてしまった。三年後純弥と再会を果たすが入矢はすでに自分の過去に支配され、自分に万引きをさせていた泥眼のメンバーになっていた。さらに純弥が自分のギターを持っていることを知り反発。お互い確執が生じてしまった。泥眼の下っ端に、過去に自分が万引きをさせられていたかの如く、遠野稜一郎のCDを万引きをさせている。本当は父親の事を心配して、純弥とも一緒にいたいと思っている。
音楽の才能がありギターとバイオリンを弾くことが出来る。
愛車はヤマハ・マジェスティ
島田ゆかり
菊村雅親
テヒ
横浜神音天道會爆麗党
横浜の暴走族で通称「爆麗」。横浜では絶対的な権力を持っており、他チームからも別格扱いされている。その力は他県にも及ぶ。現在は十一代目で総長は南雲道清。元々弱小(ただしヤクザの視点から)チームだったが南雲に代替わりしてからはヤクザも恐れる武闘派チームに変貌した。
南雲道清
優しそうな容姿だが、県下最強の暴走族「爆麗党」の総長。国道(R-16)の支配者。かつて、他のチームがヤクザにシノギを支払う中、彼はそれを拒否。日本刀を片手に単身滑沢の所に乗り込み愛川興業を壊滅させた。しかし、無敵の看板を代償に自身も足を潰されて車椅子生活を余儀なくされている。以後後悔と自責の念に駆られ今もなお苦しみ続けている。大人・子供問わず、街の人間からは境界線を越えた「無敵」の象徴として羨望と畏怖の眼差しで見られている。現在は自分と関わった人間の行く末を見守る傍観者の立場(立たざるを得ない)に立っており、一部の例外を除いて組織には一切関与しない。猪瀬に幹部仕様のステッカーを渡し、彼亡き後は純弥に自分の単車を与えた。しかし、自らの理念に反し、幹部と純弥には爆麗の引退を表明し、自分の中の何かを変えるために憎んでいた天海の結社の跡継ぎになることを決意した。煙草はセブンスター(ソフト)を喫煙している。
ピアノの腕はプロ級で子供達にレッスンをしていた描写がある。今はリハビリに奮闘中で紗柚理という恋人がいる。
忌部敬一郎
久我直哉
土橋
周囲の大人達
愛川興業
滑沢達のいる暴力団。様々な事業に手を広げており、現在は「あいかわぐるーぷ」の名で表面上合法化した。キャバクラやライブハウスの経営など合法事業を経営すると同時に、闇軽油や合法ドラッグの密売、暴走族からのミカジメなど非合法事業も行っている。暴走族関係では爆麗党と南雲道清に組織を潰されて以降、その名前は禁句になっている。
愛川恭五郎
滑沢
愛川興業の幹部。カシラと呼ばれている事から若頭と推測される。現在は「あいかわぐるーぷ」の統括部長の肩書きを持ち、そこかしこに登場している。真希央、美濃原の父親を初め他キャラとは間接的に関わりが多い(千尋のいたキャバクラやひろみ達のライブハウスなど)。ちなみに純弥達を後輩と言っていたことから彼も本牧中学出身であると考えられる。美濃原亜久里の父親を「叔父貴」と呼んでいるが血縁関係ではなく渡世上の関係と思われる。小柄だが、自分よりも大柄の堂本をパンチ一撃で沈めるなど、意外に腕っ節が強い。ミカジメをめぐる爆麗との抗争で過去に南雲と対峙しており、重傷を負わせるものの失禁するほどの恐怖を感じ屈服した。以来、南雲と爆麗の名を聞くと激しく狼狽し、愛川興業では禁句とされている。煙草はハイライトを喫煙している。
堂本
鳴海家
門倉家
真希央の父親
門倉亜紀子
安斉家
恩田家
入矢家
その他