RUN day BURST
ジャンル:カーレース,
以下はWikipediaより引用
要約
『RUN day BURST』(ラン・デイ・バースト)は、長田悠幸による日本の漫画作品。『月刊少年ガンガン』(スクウェア・エニックス)にて2008年12月号から2011年6月号まで連載された後、2011年6月9日より『ガンガンONLINE』に移籍して2011年11月10日まで連載された。通称は「ランデバ」又は「RdB」。
あらすじ
村一番のポンコツ修理屋バレルは気の弱い平凡な少年だった。そんな中1人の男との出会いと前代未聞のカーレース「RUN day BURST」の開催により、運命が動き出す。
登場人物
メインキャラクターの名前は銃や銃の部品の名前からつけられている。
主要人物
バレル・F・レンチ
本編の主人公。12月28日生まれ(やぎ座)の12歳、血液型はA型。マタライ州セビレオ村出身。
機械いじりが趣味で、村の機械の修理屋紛いの仕事をしている少年。別名「村一番のポンコツ修理屋」。村人から頼りにされている反面、気弱ないじめられっこでもあった。好きな台詞はキッズチャンネルの「ナンバー1ダフル」という番組のヒーローの決め台詞でもある「男なら一番になれ」。これは父のボルバーが口にしていた言葉と同じせいでもある。
ひょんなことから出会ったトリガーと、父親の形見で自身が改造したトラクターと共に、「RdB」にメカニックとして参戦することになる。レースを続けるうちに豪快なトリガーに感化されていき、次第に男らしく逞しくなっていく。
突然のキャリコの襲撃から皆を守ろうとしてトリガーがうった芝居を真に受けてしまい、さらにキャリコからボルバーが「衛兵兵器ATLASを造った男」「一番になれなかった男」であることを告げられ、ショックを受けて落ち込んでしまう。だが偶然現れたピースメーカーから家族の絆を説かれ、トリガーの行動が芝居であったことも知り、無事立ち直る。その後トリガーと合流し、レースを再開する。
トリガー・F・スロットル
自らを「天才ドライバー」と名乗る謎の男。3月9日生まれ(うお座)、血液型はO型。西タヤダ出身。
イカサマ上等のバクチ打ち、好きな言葉は一石三鳥。幼いころ、身寄りもなく「死んだように生きていた」ところを元レーサーのバレットに拾われ、レースを始めた。恩人であり、かつての相棒でもあるバレットの上着と彼が乗っていた車の鍵を形見として身に着けている。
ブレーキの故障による一時不停止で警察から追われていた。「RdB」に出るためにバレルと共にトラクターに乗り込み、出陣する。バレットに半年間かけて技術を叩き込まれたため、ドライブテクニックはかなりのもの。レースは「競技」ではなく「ビジネス」と考えており、そのことで他人とすれ違うことも多い。しかしそれは命懸けのレースを生き残るための理念であり、情けや一瞬の油断は命取りになると考えている。そのため物事を見通す洞察力や一瞬の判断力に長けている。無愛想で他人と馴れあうことを嫌うが、バレルには心を開いている。
シリンダ
シスター・ローダー
ロスドン出身の旅のシスター。ヒッチハイクで全世界を旅してきており、世界地図が全て頭に入っている。貧しいが心優しい性格の持ち主。しかし優しすぎるためか騙されやすい面もあり、常に金欠で腹をすかせている。
10年前の幼いころに不治の病に冒されていた病弱な身体であったが、育ての親であるシスター(マザー)が世界中を駆け巡って薬材を集めた特効薬により命を取り留めた。しかしその時についた自分の嘘によりマザーを亡くしてしまったため、嘘をつくことを嫌っている。不治の病に対して「治る」と嘘をつき、真実にしたマザーの言葉は何よりも信じている。そしてマザーとの約束を果たすため、形見のメガネを通して世界中を旅していた。
最後の目的地であるニサンガロックを目指す最中でバレル達に出会い、頂上に到達してマザーとの約束を果たしていた後は「地獄で待つ」という愛用していたマザーのジャケットの文字をもとに、死ぬ覚悟を決めていた。しかしトリガーの「家に帰るまでが遠足」というかつてマザーが話した言葉に心を動かされ、共にロスドンへの帰路に同行することとなる。
ベレッタ
ダイス帝国軍
ワルサー総督
ルガー大佐
ダイス帝国軍の一人。「勘読(ハンチリーダー)」。「RdB」で暗躍する軍の司令官で、1番星隊長。
冷静沈着で鋭い勘を頼りに行動する頭脳派。ダイス軍に逆らう者には容赦せず、少し至らないところがあっただけで部下を撃ち殺すなど、残酷な人物。「真のATLAS計画」なるものを語り、ATLASの妨害電波を発しているバレルのトラクターを破壊しようとしている。
実はヒーロー「ナンバー1ダフル」の大ファンで、ATLAS計画の全貌をMr.ブレダに情報漏洩させてしまっていたが、ブレダが発案した「真のATLAS計画」に賛同し協力・遂行しようとした。ブレダからは「二代目1ダフルボーイ」と称され、非常に信頼されている。彼の前では無感動で冷徹な鉄面皮が剥がれ、子供っぽい口調や表情となるが、その実は「真のATLAS計画」を完遂した後はブレダを亡き者にした後、自分がその座に就こうと企んでいた。ロスドン上空でバレッタやバレルらの説得で心変わりしたブレダを見限って本性を露わにし、衛星兵器ATLAS第二射をロスドンに撃ち込むべくコントローラーを奪い取ろうとするが、ブレダの「1ダフルキック」をまともにくらって倒された。
コッホ少佐
メルケル中尉
ザウエル少尉
ヘッケラー軍曹
ハーネル軍曹
ダイス帝国軍の一人。「轟音の火薬爆破愚連隊」(ただし、二サンガロックでは「轟音の火薬発破愚連隊」と名乗っている)。6番星隊長。
豪快でまっすぐな性格、物事を捻じ曲げない根性の持ち主だが、空回りすることが多く、また重要機密をうっかり漏らすなどドジな面も多い。バズーカやミサイルなど多量の兵器を乱射し、辺り構わずマシンを粉々に粉砕する。
バレルやシリンダと同じくナンバー1ダフルに感銘を受けた人物で、軍のトップに立ち、ダイス帝国による世界統一をすることで平和をもたらそうと考えていた。
軍に忠誠を誓っていたが、ルガーが語った「真のATLAS計画」の内容に激昂し、裏切る。ルガーから逃れるため、乗っていた飛行戦艦から飛び降り、偶然バレルらとヘッケラーがにらみ合う列車に着地する。「真のATLAS計画」を成就させないためにバレルのトラクターを守ろうとし、一行を列車から逃がしたところで、列車ごと爆破される。
モーゼル
ダイス帝国軍の一人。ルガーの部下。
ルガーが最も信頼する部下。「ATLAS計画」の真相を知ってルガーに掴みかかろうとしたハーネル軍曹に対して即座に銃口を突き付けるなど、「真のATLAS計画」のことも知っている模様。
ターゲットであるバレルのトラクターを破壊できない事に業を煮やしたルガーの隠密行動解除を発令した際に、彼のお願いを受けて独自の移動機械に搭乗し単独行動を取る。ロスドンに集結し、バレルのトラクターを守る出場車を次々と狙撃し、トラクター内のATLAS妨害装置にも直撃させて機能を奪う事にも成功。直度にロスドン市内にATLASの照準が向けられたため、ワルサー総督の撤退命令に応じて撤収。以後登場しない。
ボルバー・F・レンチ
Dr.レミントン
ダイス帝国軍の研究者の一人。キャリコの製造者。サングラスをかけた小太りな男。「結婚(パパパパーン)」や「素晴らしい(パンパカパーン)」など、独特な言葉遣いが特徴。背中に背負った機械からアーム等の様々な機械を出せる。キャリコの性能向上のため、彼女が欲しがるものを何でも与えた。その結果のみを求めるのは科学者故の性かもしれないが、キャリコに対する溺愛ぶりは相当なもの。
ボルバーとは同期であり、共にATLAS計画に参加した。ATLASが人工衛星ではなく衛星兵器であることを知りながら計画に加担したが、それをロスドンに撃つこと自体は快く思っていなかった。ATLASの完成後は軍とは完全に手を切った。
「RdB」において再びルガーらに接触され、その後用済みとばかりに殺されそうになるが、キャリコにより救われる。その後、ロスドン上空でATLASからの砲撃の盾となり、キャリコへの想いを打ち明けながら飛行船もろとも爆死した。
参加するレーサー達
コルト・ピースメーカー
サーキットレースで著名な「チームコルト」の若手最速レーサー。「紅の弾丸」の異名を持つ。
幼いころに両親を亡くし、コルト家に拾われたため実際にコルト家の血は引いていない。しかし持ち前の人の良さで誰からも好かれ、義兄であるバントライン以外からは誰からも慕われた。後に財閥としての権威を失ったコルト家をレースチームとして立ち上げた。目に障害を持っていて、昼間は目がまともに見えないためレンズグラスを着用している。本人は数年前からこのことを身内に隠していたが、トリガーには一瞬で見破られた。
トリガーとはサーキットレースに於いて因縁があり、「レースはビジネス」というトリガーの考えを真っ向から否定していたが、トリガーの行動の真実を知り考えを改めた。「RdB」ではキャリコ組にマシンを破壊され、崖から転落死しそうになったところをトリガーに救われる。以降は目を治療し、再びレースに復帰した。
後にキャリコからの通信を受け、ロスドンに突入したトリガーたちをサポートした。
キャリコ
「RdB」参加者の一人。Dr.レミントンの娘として造られたサイボーグの少女。部下からは「キャリコ姫」と呼ばれる。無表情で淡々とした口調で話すが、欲しいものは何でも手に入れたがる主義で、他の参加者のマシンからパーツを強奪し、自分のマシンを改造している。これは、自分が欲しいものは何でも与えてくれたDr.レミントンの教育の結果によるもの。手にする唐傘は強力な重火器にもなる。また、身体中至る所に武器を仕込んでいる。
元は普通の人間の娘として育ったが、Dr.レミントンにATLASのリモコンを作らせるための人質にされ、その納期が半日遅れたためにダイス帝国軍に殺された。そのため、Dr.レミントンがATLAS計画の報酬をすべてつぎ込んで作ったのが現在の彼女である。
バレルたちと争うが、バレルの機転により自らが撃った砲弾で自爆し一時リタイア。その際にトリガーに惚れてしまい、その後再びマシンを改造しレースに復帰、トリガーを拘束し、強引に結婚式を行おうとする。Dr.レミントンも介しての挙式となったが、トリガーの自分に対する愛情が無いことを悟り、自ら式を中断した。
父のレミントンに逆らい、トリガーを襲ってきたザウエルと交戦。ザウエルの攻撃からトリガーをかばって真っ二つに爆散するが、バレルとの連携でザウエルを倒す。
その後、治療中に、レミントンを訪ねてきたルガーの砲撃により自身の乗っていた飛行船を破壊されるが、無事逃れ、その際にルガーの衣服に盗聴器を仕掛けていた。そうして得た情報を、無線を通じてRdB出場車に流し、協力を仰いだ。身体を治したあとはレースに復帰し、トリガーらの危機に駆けつけた。その際にトリガーから「愛してる」と言われ、「夢が叶った」と喜んだ。
サプレッサー・M・イングラム
「RdB」参加者。トリガーとは旧知の間柄。大衆向けのレース「モーターカップ3000(以下、MC3000)」で3年間18戦レースを全て1位で通過した実績を持つレーサー。常に棒付きキャンデーを舐めている。「にゃー」が口癖。
トリガーや彼の恩人のバレットと因縁がある。かなり高いテクニックを持っており、過去にトリガーともレースをしたことがあるが、全戦全勝している。彼の基本スタイルは相手にわざと前を走らせ、それを後ろから鬼ごっこの鬼のようについていくというもので、MC3000時代は「帝王イングラム」「追撃の鬼(デーモン)」と呼ばれていた。
自らを「ショーに魂を売った人間」と言うほどレースに快楽を感じており、自分の命よりもレースで得られる刺激を優先している。RdBに参戦した理由も、賞金とMC3000引退後足りなかった刺激を手に入れるためである。
トリガーからRdB辞退を賭けた港までの一騎討ちのレースを持ちかけられ、勝ったらバレルを引き抜くという条件で勝負を引き受ける。全速力でゴール目前まで行くものの、イングラムの身を案じたウージーによってブレーキをかけられる。イングラムはそこでレースを止めようとしたが、トリガーに引き止められ、思い止まる。その後、キャリコからの連絡を受け、ピースメーカーらと共にトリガーらをサポートする。
ギャラクシー三人衆
「RdB」参加者。ジュピター、ヴィーナス、マーズと名乗る三人組。「RdB」の賞金で宇宙へ飛び立つことを夢見て参加。「ナンバー1ダフル」に出てくるキャラクターにそっくりな服装をしているが、本人らは「時代遅れのもの」としてバカにしたため、バレルとシリンダから怒りを買った。搭乗マシンはデザインにこだわったせいで性能はまったくポンコツで、最後は加速しようとして空中に舞い上がり、自爆した。マシンは風通しも悪かったため全員汗だくで、「ワキアセビッショリーズ」と呼ばれてしまった。ナンバー1ダフルをバカにしたことで土下座させられたが、自作の「木星の地図」を渡してバレルたちを騙した。ちなみにリーダーはジュピターで、本名はゴンザレス。
その他
RUN1世
Mr.ブレダ
「RdB」を主催した大富豪にして、世界中で愛されるヒーロー「ナンバー1ダフル」を演じた役者。
ATLAS計画の黒幕にして、ダイス帝国軍がロスドンに衛星兵器ATLASを撃ち込み、世界がダイス帝国に恐怖した後にATLASの制御を奪取、ブレダ自身がダイス帝国にATLASを撃ち込む事で、現実世界でもヒーローになるという壮大なマッチポンプである「真のATLAS計画」発案者。その目的は全て娘のベレッタのためであり、彼女に振り向いてもらうために、もう一度全てをやり直すためにロスドンの破壊を計画した。
「RdB」終盤、人々が集結するロスドンに向けてATLASを撃ち込もうとするが、ベレッタやバレルらの説得により、計画を断念。その後、意気消沈したブレダを励ますべく民衆が「1ダフル」のコールを叫び出した事に感涙。それでもロスドンにATLASを撃ち込むべく襲い掛かったルガーを倒し全ての償いをするべく、ロスドン警察へ出頭した。
四年後ではベレッタとは和解しており、仲良くしているとの事なので大した罪にはならなかった模様である。
コルト・ガバメント
コルト・バントライン
グロース
バレット・M・ブースター
トリガーのかつての相棒で、元レーサーのメカニック。
レーサー現役時代はMC3000でイングラムのライバルとして名を馳せていた。イングラムとの競り合いで頻繁にクラッシュしていたため、「事故り屋(アクシデンター)」というアダ名をつけられており、一度もイングラムに勝てずに腐っていたところを大会オーナーに呼び出され、金を受け取るかわりにわざとクラッシュしてレースを盛り上げるビジネスを始めるようになる。足を負傷し一時そのビジネスも暗礁に乗り上げるが、孤児だったトリガーを見出し、二代目「事故り屋」として育成した。
しかし利用するつもりであったトリガーの純粋さに次第に感化されていき、「事故り屋」廃業を決意。だが大会オーナーとの会話をトリガーが聞いてしまい、レースを当日に放棄する。バレットは自分で蒔いた種を刈り取るために、急きょマシンを片足でも操縦できるように改造し、トリガーの代わりにレースに臨む。が、イングラムによって派手にクラッシュさせられ、命を落とす。
彼もまた、ナンバー1ダフルの影響を受けた人物の一人である。
用語
RUN day BURST
ラメリタ合衆国マタライ州
セビレオ村
カンター村
ロスドン
ダイス帝国軍
ATLAS計画(アトラスけいかく)
ナンバー1ダフル(ナンバーワンダフル)
彼の決め台詞である「男なら一番になれ!」というフレーズは作中の多くの人物に影響を与えている。
ニサンガロック
ヤンデボン