SHADOW LADY
以下はWikipediaより引用
要約
『SHADOW LADY』(シャドウレディ)は、桂正和による日本のSF漫画作品。同名の作品が3種類存在する。
概要
桂正和が映画の『バットマン』をモチーフとして描いた作品。タイトルの『SHADOW LADY』は変身に使う「アイシャドウ」と影を意味する英語の「シャドウ」をかけ、鳥嶋和彦が名付けた物である。以下の3作が存在する(掲載誌はいずれも集英社刊)。
特に断りなく『SHADOW LADY』と言った場合、最も読者数の高い「WJ版」を指す場合が多い。このため『D・N・A² 〜何処かで失くしたあいつのアイツ〜』 (DNA2) よりも後の作品と認識している者が多いが、オリジナルとなる「VJ版」は『D・N・A2』に先立ち連載されている。
主人公の少女については名前などいくつか共通する点はあるものが基本的には全くの別人であり、境遇・性格をはじめとして3作それぞれで設定が大きく異なる。
共通点
- 「アイミ」と言う名の少女が主人公。
- 魔法のアイシャドウ(「読切版」以外での名称はマジックシャドウ)を塗る事によりシャドウレディに変身する。
- 変身後の姿は生物をモチーフとしており、動物の種類はアイシャドーの色に対応している(例:黄色のアイシャドウ→兎)。
- 変身すると大胆且つ活動的になり盗賊として街を騒がせる。
VJ版
『Vジャンプ』の前身である『週刊少年ジャンプ特別編集増刊 V JUMP』の1992年11月22日号から1993年4月4日号、及び月刊誌として独立後の『Vジャンプ』1993年7月号(創刊号)に掲載。『週刊少年ジャンプ』で連載されていた『電影少女』の次となる桂5本目の連載作品。イラスト集『4C』(3冊組)の中の3冊目『SHADOW LADY Katsura Masakazu Illustrations 3』にフルカラーで収録された。
フルカラー作品である為か、冒頭部分では絵本的な描写がみられ、全体としてアメリカン・コミックス風の仕上がりになっている等、他の作品とは大きく作風が異なる。また以降の版には見られない「自然と科学」という対立軸が伺える。
登場毎に使うマジックシャドウの色が異なり変身後のシャドウレディの姿も異なる。色とモチーフは以下の通り。
- 赤:猫
- 黄色:兎
- 青:鳥
- ピンク:花
- 紫:蜂
あらすじ
祖父と暮らした家と森が開発されてしまうことになり、久しぶりに祖父の家を訪れたアイミは、祖父の生前には入れてもらえなかった部屋で不思議なコンパクトを見つけたことから、シャドウレディに変身できる様になる。思い出の森を守るため、今晩もシャドウレディは盗賊として資金を稼ぐ……。
主な登場人物
アイミ / シャドウレディ
マイト
サム・ライン / テクノマン
読切版
『週刊少年ジャンプ』 1995年3・4合併号掲載。46ページ。『ZETMAN 桂正和短編集』及び、WJ版『SHADOW LADY』の単行本3巻に収録。
アイシャドーは黄色のみで、シャドウレディの変身パターンもウサギをモチーフとした1種類のみ。1回の変身に制限時間がある。
なお、読切り版での表記のみ「アイシャドウ」ではなく「アイシャドー」となっており、「マジックシャドウ」と言う名称も登場しない。
あらすじ
17歳の少女、小森アイミは転校生の伴田マイトに恋心を抱く。しかし、彼の目の前で逆上がりに失敗したことから馬鹿にされてしまう。落ち込むアイミを心配して祖母がくれたのは「魔法のアイシャドー」。祖母の言葉に半信半疑でそれを塗ってみると、アイミはシャドウレディに変身してしまった……。
主な登場人物
小森 アイミ(こもり アイミ) / シャドウレディ
伴田 マイト(ばんだ マイト)
アイミの祖母
デモ
爆破強盗
WJ版
『週刊少年ジャンプ (WJ)』に1995年31号から1996年2号まで連載。『D・N・A² 〜何処かで失くしたあいつのアイツ〜』の次となり、『WJ』上においては6本目となる連載作品。「VJ版」を含んだ通算では7本目の連載作品となる。単行本はジャンプ・コミックスより全3巻。衣服が破れたり、全裸状態で石のオブジェにされた女性が登場する等の性的な表現が多い。
ベースとなるシャドウレディはコウモリをモチーフとした1種類のみで、マジックシャドウが取れない限り時間制限はない。この他、エキスパートチェンジによって状況に応じた姿に10分間のみ更なる変身が可能。エキスパートチェンジは6種類あるとの記述があるが、作中に登場したものは3種類のみ。
- 赤のキャットシャドウ:猫の属性。華麗な身のこなし。
- 青のバードシャドウ:鳥の属性。空を飛べる。
- 黄色のバニーシャドウ:兎の属性。速く動ける。
また破れたりしてコスチュームが破損したとき、「リフレッシュアップ」を行うことで軽量化されたコスチュームに変化することができる。
あらすじ
貧富の激しい街・グレイシティを騒がす女怪盗シャドウレディは不思議な力を使い、盗めないモノはないと言われている。そんな彼女の正体はマジックシャドウの力によって変身した内気な少女小森アイミであった。本田ブライトと出会い、アイミとして頑張る事を誓った彼女だが、恋のライバル細川ライム(スパークガール)も現れ、今日も理由をつけてはシャドウレディへの変身を続ける。
そんな彼女の前に突如現れたのは、アイミの相棒デモを殺す為にやってきた3人組の魔界警察。彼らは人間界に流出してしまった5つの魔石を回収し、魔人が復活する前に封印BOXへと収める事を条件としてデモの免罪を約束する。一つ目の魔石を見つけるも、封印の前に魔人メデューが復活し、なす術もなく石とされてしまったシャドウレディであったが、デモと彼女の絆を見たメデューは石の回収を条件として最後のチャンスを与え石化を解く。以降順調に魔石を集め続けていた彼女達であったが、最後の一つの魔石から魔人ゼラが復活してしまう。メデューをも取り込んでグレイシティを踏みにじり、最終破壊魔人へと変身しつつあるゼラを前に、この混乱の元凶という濡れ衣を世間に着せられてしまったシャドウレディの一世一代の大ドロボウが行われる……。
主な登場人物
小森 アイミ(こもり アイミ) / シャドウレディ
デモ / デモ太(デモた)
本田 ブライト(ほんだ ブライト)
ドリー
山崎(やまざき)
細川 ライム(ほそかわ ライム) / スパークガール
シャドウレディを捕まえるべく挑戦状を突きつけ、スパークガールに変装。ワイヤーを駆使した動きとエレキロッドでシャドウレディを追い詰めるも、キャットシャドウに変身したシャドウレディに衣服を切り裂かれ敗北。しかしシャドウレディに唯一のライバルと認められた。
美女連続誘拐事件においてはアイミのピンチに現れ、クラインに挑む(このときの衣装には若干の差異が加えられている)。しかしクラインに捕まり、石化攻撃を受けてしまう。体の石化と衣服の崩壊の中でクラインに発信機を付けたものの、このまま裸のオブジェへと変わり、全裸の姿でワイヤーにつるされた状態のまま夜の街に放置されてしまう。その後、メデューによって誘拐された女性たちとともに石化を解かれるが、夜の街で凍えて震えることになってしまった。
ビン、デロン、ルーク
花山 クライン(はなやま クライン)
彼の眼からの光を受けた者は、石化と同時に衣服を剥がされて裸のオブジェにされてしまう。石化の開始部分、進行速度は彼の思いのままである。
魔石回収のために行動していたアイミを狙って姿を現したところでスパークガールに乱入されるも、優勢を見せて捕まえる。顔を傷つけられたことで、この場で石化をかけ、スパークガールを裸のオブジェに変えて放置。アイミだけを捕まえて姿を消す。その後、体だけ石化された美女を容赦なく壊す彼に激怒したシャドウレディに惨敗。魔石に力を求めるあまり、理性を失い暴走状態に陥ったところ、覚醒したメデューに殺された。
メデュー
アイミとデモの絆を垣間見たことで事の成り行きを見守ることを決め、クラインに石化された女性たちを元に戻すと同時に彼女たちから事件の記憶を消した。
ゼラ
書誌情報
全て著者は桂正和、集英社発行。
- 4C / 1998年8月9日初版発行、ISBN 978-4-08-782762-0
- 『SHADOW LADY Katsura Masakazu Illustrations 3』
- ZETMAN 桂正和短編集〈ジャンプ・コミックス〉1995年7月9日初版発行 ISBN 978-4-08-871820-0
- WJ版単行本〈ジャンプ・コミックス〉
- 1996年1月15日初版発行 ISBN 978-4-08-872041-8
- 1996年5月15日初版発行 ISBN 978-4-08-872042-5
- 1996年9月9日初版発行 ISBN 978-4-08-872043-2
- 『SHADOW LADY Katsura Masakazu Illustrations 3』