Spotted Flower
以下はWikipediaより引用
要約
『Spotted Flower』(スポッテド フラワー)は、木尾士目による日本の漫画作品。2009年、『楽園 Le Paradis』(白泉社)のWEB増刊で「第0話」が掲載され、2010年4号より連載中。
概要
第一子の誕生を控えたオタクの夫と一般人の妻の夫婦の日常を描く作品。人物設定に同じく木尾の作品である『げんしけん』(講談社)との共通点が多く見られ、またストーリー上も『げんしけん』で描かれたものと酷似した出来事が過去の話として言及されることがあり、スピンオフないしパラレルワールドを思わせるが、両作品の関係の有無については明言されていない。
木尾はコミックス1巻のあとがきで「(ヘタレオタク旦那とパンピー妊娠奥さんだと)それって…」と発言しており、本作の連載開始以降に描かれた『げんしけん 二代目』の斑目の告白エピソードの中で、斑目の「もし高坂がいなかったら」との質問に春日部が「そんな未来もあったかもね」と返す場面があり、本作単行本第1巻のオビにも惹句として「そんな未来」というフレーズが印刷されている。
あらすじ
オタクな「夫」。お腹が目立つようになってきた「妻」はオタクに理解はあるが一般人。安定期にもなり、いろいろと手を考えてみるが、「夫」はすっかり及び腰で相手をしてくれない。昔からの「友人」(既婚、第二子を産んですぐ)に相談すると、「友人」の趣味と実益も兼ねてコスプレを推奨。「友人の夫」が妊婦用コスプレ衣装を制作してしまう。
コスプレ衣装を着て、その他いくつかの策を弄して、いよいよ……というときに陣痛。無事に娘を出産する。
お見舞いに来た大学時代の友人たち、その中には「妻」の「元彼」の姿もあった。オタク仲間でもあり、同人誌即売会帰りなどでは気兼ねなく会話も盛り上がるのだが、「元彼」を見て「夫」は惨めな気持ちになって行く。そんなとき、「夫」のもとに大学時代の後輩であり、BL同人漫画家として名を馳せる「浅花碧」から連絡が来る。「夫」は「妻」いない自宅に「浅花」を招き、自身の気持ちを吐露する。そして、ついには一線を越えてしまう。
登場人物
一部を除いて名前は明かされていない。括弧内の名前は「げんしけん」にて該当すると思われる人物を指す。
声はボイスコミック版の声優。
メイン
夫(斑目 晴信)
声 - 濱健人
主人公でオタクの社会人。メガネをかけた痩身で猫背の青年。性格は奥手かつヘタレであり、妻の尻に敷かれている。妻の妊娠発覚後は一度も夫婦生活を行っていない。本人いわく「お腹の中に誰かいると思うと…」。かなり気になるのか、妻が下着姿で誘ってきても下半身は全く反応していなかった。ただし縞パンがお気に入りで、妻がそれを履いた際には「今が俺の人生の頂点だと思う」とまで言い切った。妻の元恋人は大学オタクサークル時代の後輩であり、現在でも共に同人誌即売会に参加する仲であるが、出産祝いで訪れた際に、妻と会話する姿を見ると惨めな気持ちになっている。
妻(春日部 咲)
声 - 末柄里恵
メインヒロイン。出産を間近に控えた妊婦。自身は一般人だが、前の恋人もオタクだったため、夫の趣味に対しては一定の理解を示している。気が強く、夫に対しては歯に衣着せぬ物言いをするが夫婦仲は円満。しかし、既に安定期に入っているにも関わらず夫婦生活が途絶えていることには不満を募らせており、かなり強引な方法でことにおよぼうとすることも多いがすべて失敗に終わっている。夫のオタク仲間とも旧知の関係だが、全員が集まる席には元恋人もいるので参加を控えている。第3巻で娘を出産。娘が「おばあちゃん」より(「げんしけん」にて該当すると思われる人物「春日部咲」と同名の)「咲(さき)」と命名される。
おばあちゃん
声 - 髙津はる菜(ママ友と兼務)
「妻」方の祖母。凛とした老婦人。"妻"の名付け親であり、夫婦の子の命名も頼まれているのだが、挙げてくる候補はどういうわけかアニメやゲームのキャラクター由来のものだと"夫"が判断できるものばかりである。ただしそれは「気の弱い"夫"が本来つけたい名前があるのに"妻"に遠慮して付けられないのではないか」という心配からきており、本人の本来の趣味ではない。しかし直感で付けたという名前が「有明 晴海」とコミフェス関係の名前だったりするなど、実はわかっていて"夫"をからかって遊んでいる節もある。なぜそのような名前に詳しいのかは不明。
学生サークル時代の友人
下記のほか、"妻"の出産祝いに「吃りながら話す男」と「顎髭を生やした男(ママ友の夫?)」がママ友と共に現れている。
妻のママ友(大野 加奈子)
後輩 / 浅花 碧(あさか みどり)(波戸 賢二郎)
浅花の友人(矢島 美怜)
妻の元カレ(高坂 真琴)
妻の元カレの友人(笹原 完士)
書誌情報
- 木尾士目 『Spotted Flower』 白泉社 〈楽園コミックス〉、既刊6巻(2023年3月31日現在)
- 2014年4月25日発売、ISBN 978-4-592-71066-0
- 2016年9月30日発売、ISBN 978-4-592-71106-3
- 2017年9月29日発売、ISBN 978-4-592-71124-7
- 2020年1月31日発売、ISBN 978-4-592-71162-9
- 2021年9月30日発売、ISBN 978-4-592-71192-6
- 2023年3月31日発売、ISBN 978-4-592-71218-3