V・B・ローズ
以下はWikipediaより引用
要約
『V・B・ローズ』(ベルベット・ブルー・ローズ)は、日高万里による日本の漫画作品。
概要
漫画雑誌「花とゆめ」(白泉社)にて、2004年5号から2009年6号まで連載された。
「花とゆめ」2009年6号に掲載された最終回は、ラスト4ページがカラーとなっていた。ラストページにカラーが採用されたのはきわめて異例。そのラスト4ページで主人公の城井あげはが着用していたパーティードレスは、日高と懇意のファッションデザイナーであるタダカイエ(多田カイエ)によってレプリカが作製された。日高の画集『V.B.ローズ イラストファンブック』(白泉社)には、そのレプリカの写真が収録されている。
物語
小物作りやデザインが大好きな主人公・城井あげは。大好きな姉が妊娠を機に結婚することになったものの、素直に喜べない。そんな時、偶然本屋で出会ったのは美男子2人組があげはの手作りバッグを見て「アゲハシリーズ」と、身近な人しか知らないはずの言葉を口にする。なぜ彼らが……
登場キャラクター
声の項はまんがDVD・ドラマCDのキャスト。
V・B・R関係者
城井 あげは(しろい あげは)
声 - 水樹奈々
本作の主人公。西宮(にしみや)女子高等学校に在学。姉が大好きで自他共に認めるシスターコンプレックス。また当人に自覚は薄いが、周囲の人が振り返るほどの美少女でもある。露曰く、Eカップ。
素直で明るく元気もいい天真爛漫な性格。何事にも一所懸命で、良くも悪くも裏がなく、嘘がつけない。鈍感な上に報告魔で、結果的に周囲を振り回す事が多い。一つの事に夢中になりやすく、周囲のことが見えなくなって騒動を引き起こす事もある。長い髪の毛は天然パーマであり、中学時代は上級生から睨まれており、マモル以外の友人がいなかった。
小物作りを趣味としており、かなりの腕前を誇る。バッグなどはすべて手製で、名前にちなんだ蝶のマークが入っているのが特徴。これらの作品群は知人たちから「アゲハシリーズ」と呼ばれている。姉の結婚式がきっかけで、V・B・Rでバイトをはじめた。当初はプロの仕事にとまどうことも多かったが、すぐに紫も驚くほどの早さで仕事を仕上げるようになる。
高校卒業後、服飾系専門学校に進学。23歳で紫と入籍。
有坂 紫(ありさか ゆかり)
声 - 櫻井孝宏
V・B・Rの社長兼デザイナー。初登場時は22歳。20歳の時に父が他界し、跡を継いで社長になった。仕事に関しては非常に厳しいが、日常面では親しい人間には優しい性格。接客態度は人当たりがいいようにみえるが、警戒心が強いところもあり、内側に入れる人間は数少ない。父親の多忙ぶりを見かねて中学生の時から家業を手伝っており、客の為には寝る間も惜しんで仕事をこなす。系列の貸衣装店「ロサ・マリアージュ」の社長も兼任する。義母の影響からか乱暴なところがあり、当初あげはは二度も投げ飛ばされている。
黒峰 巳艶(くろみね みつや)
声 - 諏訪部順一
V・B・Rのパターンナー(製図者)。初登場時は22歳。作中の本人の台詞によれば「紫の親友」。中学時代まで、所謂器用貧乏タイプであり、露に一度ふられたことをきっかけに、内心やけになっていた時期がある。紫の父・葵(後述)の死をきっかけに、紫の意向を無視してV・B・Rに「入社」。普段はお調子者のセクハラ魔で、あげはによく殴られている。市橋露(後述)の前ではサディスト「黒峰巳艶様」となるが、紫によれば、小学生の恋愛らしい。
露とはのちに彼女の伯母の勧めにより入籍。彼女の実家に義父と同居する。
市橋 露(いちはし つゆ)→黒峰 露(くろみね つゆ)
声 - 能登麻美子(ドラマCD版)
V・B・Rのビーズ職人。3回もビーズをぶちまけたことのある筋金入りのドジっこだが、本業に関しては紫から「職人」と言われるほどの腕を持つ。当初、あげはからは紫との仲を誤解された。その後誤解は解け、懇意になった。夏奈とはお互いに数少ない友人。あげは曰く「可愛く笑う人」「心のオアシス」。
目がとても悪く、眼鏡を取るとぼやけて何も見えない為、周りのことが気にならなくなる。母親からの精神的圧力が原因で引っ込み思案に育った。
巳艶とは小学校の同級生だった。転校が元で疎遠になっていたが、その後高校で紫を介して再会を果たし、のちに紆余曲折を経て入籍。夫の弟に恐ろしいほどそっくりな息子・夏艶(なつや)と、自分のクローンとしか言いようのない娘・霧子(きりこ)という兄妹2人をもうけている(いずれも最終回にのみ登場)。
広瀬 夏奈(ひろせ かな)
声 - 沢城みゆき
V・B・Rのコサージュ作家。親とはうまくいっておらず、叔母の家に居候している。有坂紫や露とは高校が同じで2歳年下。紫とはかつて交際していた。普段は無表情な毒舌家だが、数少ない友人である露を見ると表情が変わる。その一方で、露をイビり倒していた巳艶のことを親の敵のごとく嫌っており、巳艶と露の「復縁」に関しては、彼の携帯電話に嫌がらせのメールを送りつけるほど不快感をあらわにした。自問自答する癖があり、自己完結して答えを出さない事も多い。
有坂 凛々子(ありさか りりこ)
V・B・R関係者の周囲の人たち
坂下 マモル(さかした マモル)
声 - 安田未央(ドラマCD版)
あげはの親友で、あげはとおそろいの手作りバッグを愛用。ランのファン。あげはとは別の系統の美人。好きなものを愛でる基準は、「好きな子を、いじめていじめて可愛がる」。あげはのことに関しては誰に対しても譲歩しない。周囲や己のキャラクターをよく理解しており、その上で自由に、己の欲求に正直に、マイペースで生きている。
坂下 ナガレ(さかした ナガレ)
声 - 大原崇(ドラマCD版)
マモルの1歳下の弟。顔も性格も姉に瓜二つだが姉には頭が上がらない。幼い頃からあげはに好意を寄せ、その旨を告げて断られているが、なおあきらめていない。紫相手の時のみ、『ブラックナガレ』となり、モノローグは「呪われろ」。紫が最も苦手とする相手であり、紫曰く「決して己の手を汚さない感じ」。
黒峰 志艶(くろみね しづや)
声 - 近藤孝行(ドラマCD版)
巳艶の弟で、マモルと零のクラスメイト。紫とは、志艶の(紫への)喧々とした態度が原因で互いに敵対関係にあった。仕事や紫との関係もあって兄を拒絶していたが、のちにあげはのとりなしで無事仲直りする。マモルのことが好きだが、互いの性格や様々な面からマモルには頭が上がらず、遊ばれている状態に止まっている。
秋吉 零(あきよし れい)
声 - 斎賀みつき(ドラマCD版)
マモルと志艶のクラスメイト。万葉の末弟。クールでドライ、勘が鋭く、人生をどう生きていけば損しないかを自然に身につけている。マモルやナガレの性格、あげはの存在価値や重要度なども見抜いており、さり気無く自身を安全なポジションに置く。
大原 ひばり(おおはら ひばり)
声 - 川澄綾子(まんがDVD版)
あげはの姉。旧姓は城井。彼女の妊娠をきっかけに物語がはじまった。おっちょこちょいでかなりのマイペースだが、自分を慕うあげはに対しては完璧な姉を装っていたため、誤解が生じた。あげはのことが大好きで、よくバッグを作ってもらう。現在は夫と愛娘・まどかと共に幸せの真っ只中で新妻兼母親として日々を過ごす。
大原 誠(おおはら まこと)
声 - 千葉進歩(まんがDVD版)
ひばりの夫。優しく穏やかでおっとりしており、照れ屋な可愛らしい憎めない性格。普段はのんびりした人物だが根はしっかりしている。高校時代は巳艶の先輩で、紫とも仲が良い。彼らとの縁から結婚式のドレスをV・B・Rに依頼した。あげはには当初嫌われていたものの、結婚式直前のひばりのピンチを救い、ようやく認められた。その後は「誠くん」と呼ばれ、仲も良く慕われている。
有坂 葵(ありさか あおい)
柏木 藍(かしわぎ らん)
関口 恭一(せきぐち きょういち)
その他の登場キャラクター
杉本 真紀(すぎもと まき)
杉本 万葉(すぎもと かずは)
杉本 ひな(すぎもと ひな)
市橋 霞(いちはし かすみ)
露の伯母(正式名不詳)
他の作品との関連性
本作品には日高万里がこれまでに連載していた漫画のキャラクターが多く登場している。
秋吉家シリーズからは杉本真紀・万葉(旧姓・秋吉)夫婦、『世界でいちばん大嫌い』からは藤沢兄妹、甲斐(柏木ランの知人として)、澤井沙紀、『ひつじの涙』からは主人公・蓮見圭の実兄・理人(りひと)、「洋服屋店長」も有坂紫と黒峰巳艶が夏奈への洋服などを買う際に、「めがねの店長」として、また諏訪駆も巳艶が読んでいる本の作者として、間接的に登場している。
さらに杉本ひなについては、18歳にまで成長した姿という形で、2011年3月末時点で『花とゆめ』に連載中の作品『天使1/2方程式』に、主人公の相手役の姉として登場している。
単行本
日高万里 『V・B・ローズ』 白泉社〈花とゆめコミックス〉 (全14巻)
- 1巻 2004年8月19日発行 ISBN 4-592-18161-1
- 2巻 2004年12月16日発行 ISBN 4-592-18162-X
- 3巻 2005年4月19日発行 ISBN 4-592-18163-8
- 4巻 2005年7月19日発行 ISBN 4-592-18164-6
- 5巻 2005年11月18日発行 ISBN 4-592-18165-4
- 6巻 2006年3月17日発行 ISBN 4-592-18166-2
- 7巻 2006年7月19日発行 ISBN 4-592-18167-0
- 8巻 2006年12月18日発行 ISBN 4-592-18168-9
- 9巻 2007年4月19日発行 ISBN 978-4-592-18169-9
- 10巻 2007年8月17日発行 ISBN 978-4-592-18170-5
- 11巻 2008年1月18日発行 ISBN 978-4-592-18171-2
- 12巻 2008年6月19日発行 ISBN 978-4-592-18172-9
- 13巻 2009年1月19日発行 ISBN 978-4-592-18173-6
- 14巻 2009年5月19日発行 ISBN 978-4-592-18174-3
関連図書
- V.B.ローズ イラストファンブック(白泉社)2009年5月19日発行 ISBN 978-4-592-18704-2
まんがDVD
2005花とゆめ 応募者全員サービス ロマンティック♡まんがDVD
スタッフ
- 原作:日高万里
- 制作プロデューサー:常川誠
- 制作ディレクター:上村潤
- コンテ:上村潤 / 磯邉信彰
- グラフック:上村潤 / 岡西信幸 / 三沢了
- メニューデザイン:中村文雄
- 録音演出:榎本崇宏
- 音響効果:佐藤一俊
- 録音調整:亀田亮治 / 松本直行
- セリフ編集:亀田亮治
- 音楽:山根理恵
- 音楽コーディネーター:早川治久
- プロデュース:大塚美苗
ドラマCD
2006年12月22日マリン・エンタテインメントより発売。 『ドラマ&ビジュアルCD』※『花とゆめ』2007年9号付録
- TRACK1 『V・B・ローズ』
- TRACK2 『幸福喫茶3丁目』
- TRACK3 『S・A』
- ビジュアルエクストラ 『学園アリス』(ニンテンドーDS)用デモンストレーション