medium 霊媒探偵城塚翡翠
以下はWikipediaより引用
要約
『medium 霊媒探偵城塚翡翠』(メディウム れいばいたんてい じょうづか ひすい)は、相沢沙呼による小説。城塚翡翠シリーズの第1作。
2019年9月12日に講談社より単行本が書き下ろしで刊行された後、2021年9月15日に講談社文庫にて文庫化された。第20回本格ミステリ大賞受賞など、ミステリランキング5冠を獲得した。
2022年10月期に日本テレビ系「日曜ドラマ」枠でテレビドラマ化された。
概要
プロローグ、エピローグと全4話のエピソードに加え、各話の間に「インタールード I - III」が挿入される構成となっている。『2020本格ミステリ・ベスト10』では本作は長編に分類されているが、大森望は「長編だが連作短編集のおもむきだ」としている。
最初『小説の神様』の続篇を依頼されていたころ、続篇ではなく『medium』の第一話のアイディアを思いついた。それでミステリの短篇を仕上げてしまおうと思い、第一話を発端から真相まで書いて担当編集者に送り、それが気に入ってもらえて、こちらを書くことになった。
相沢は当初、泡坂妻夫の「奇術探偵 曾我佳城」シリーズのオマージュで、本のタイトルを『霊媒探偵 城塚翡翠』にしようと考えていた。だが、講談社側から「キャラクター色のないアルファベットのタイトルをつけた方が、もっと広い読者にアピールできるはず」と提案があり、タイトルに「霊媒」「中間」「媒介」を意味する『medium』を付けることになった。
カバーイラストを遠田志帆、ブックデザインを坂野公一が担当した。初版帯は黒地に金箔押しで、フレーズ「すべてが、伏線。」が印字されている。このフレーズは講談社の担当編集者が考えたもので、相沢は担当編集者に「プロモーションで自らハードルを上げるようなマネはやめてくれ」と反対していた。だが、結果的には挑戦的な帯のフレーズに惹かれて本を読んだ人もいて、相沢は「いい方向に効いたと思います」と述べている。
第20回本格ミステリ大賞受賞、『このミステリーがすごい! 2020年版』国内編1位、『2020本格ミステリ・ベスト10』国内ランキング1位、Apple Booksの「2019年ベストブック」ベストミステリー、「2019年SRの会ミステリーベスト10」1位の5冠を獲得した。また、2020年本屋大賞と第41回吉川英治文学新人賞の候補に選ばれた。
あらすじ
第一話 泣き女の殺人
第二話 水鏡荘の殺人
第三話 女子高生連続絞殺事件
最終話 VSエリミネーター
登場人物
香月史郎(こうげつ しろう)
城塚翡翠(じょうづか ひすい)
第一話 泣き女の殺人
第二話 水鏡荘の殺人
第三話 女子高生連続絞殺事件
書誌情報
- 相沢沙呼『medium 霊媒探偵城塚翡翠』
- 単行本:2019年9月10日発行(2019年9月12日発売)、講談社、ISBN 978-4-065-17094-6
- 文庫本:2021年9月15日発行(同日発売)、講談社文庫、ISBN 978-4-065-24971-0
- 単行本:2019年9月10日発行(2019年9月12日発売)、講談社、ISBN 978-4-065-17094-6
- 文庫本:2021年9月15日発行(同日発売)、講談社文庫、ISBN 978-4-065-24971-0
オーディオブック
2020年9月28日より、オトバンクが運営する「audiobook.jp」から配信されている。
キャスト(オーディオブック)
- 城塚翡翠 - 古賀葵
- 香月史郎・朗読 - 赤羽根健治
- 千和崎真 - 田澤茉純
- 鐘場正和 - 佐東充
- 結花 - 緒方佑奈
- 舞衣 - 小田果林
- 由紀乃 - 赤星真衣子
- 黒越 - ボルケーノ太田
- 別所 - 大谷翔太郎
- 菜月 - 有住藍理
- 蝦名 - 佐藤元
- 琴音 - 幸村恵理
漫画
作画は清原紘が担当し、『月刊アフタヌーン』2022年11月号より2023年11月号まで連載。雑誌連載に先駆けて、第1話が『小説現代』2022年10月号に掲載された。
- 原作:相沢沙呼、漫画:清原紘 『medium 霊媒探偵城塚翡翠』 講談社〈アフタヌーンKC〉、全3巻
- 2022年11月22日発売、ISBN 978-4-06-529596-0
- 2023年9月22日発売、ISBN 978-4-06-532948-1
- 2023年10月23日発売、ISBN 978-4-06-533330-3
テレビドラマ
『霊媒探偵・城塚翡翠』(れいばいたんてい・じょうづかひすい)のタイトルで、2022年10月16日から11月13日まで日本テレビ系「日曜ドラマ」枠にて放送された。主演は清原果耶。
11月13日に全5話で最終回を迎えたのに続き、翌週11月20日から続編『invert 城塚翡翠 倒叙集』が放送されている。同一クール内でタイトルとビジュアルを一新し、同一主人公による新ドラマを放送するのは「連続ドラマ史上初の試み」と謳う。
基本は一話完結形式であったが、第4・5話は連作になっており、第5話(『霊媒探偵・城塚翡翠』としての最終回)では、「すべてが、伏線。」のキャッチフレーズの謳い文句通り、第1話から4話までに描かれた様々な伏線が回収された。最終回で回収されなかった伏線が、次作『invert 城塚翡翠 倒叙集』の特別編として、2022年11月27日に放送された。
原作者の相沢沙呼が、第4話の脚本および第1話から第3話と第5話の脚本協力で参加している。また、原作の挿画を担当する遠田志帆が、第3話でイラスト協力としてクレジットされており、『小説現代』2022年10月号に掲載された原作シリーズ短編「春の佩帯」の挿絵を加工したものが劇中で使用されている。
あらすじ(テレビドラマ)
2022年9月28日、推理作家の香月史郎は霊媒師を名乗る女性・城塚翡翠と遊園地に来ていた。そこで翡翠から、彼女に妨ぎないようのない死が迫っていると予感を聞かされる。香月は、翡翠が世間を騒がせる殺人鬼「透明な悪魔」に命を奪われるのではないかと考える。
その3か月前、香月は警視庁の鐘場正和に呼ばれ、連続殺人事件の7人目の被害者が遺棄された山奥にいた。4年前から関東近県で発生している女性刺殺連続殺人事件で、犯人はまったく手がかりを残さず、マスコミから「透明な悪魔」と呼ばれていた。
そして香月は翡翠と出会う。霊能力をまったく信じていなかった香月が、翡翠の力を目の当たりにし、次第に翡翠に心酔していく。
キャスト(テレビドラマ)
主要人物
城塚翡翠(じょうづか ひすい)
主人公。霊媒師を名乗る翠眼の女性。相談に来た客を赤くライトアップされた部屋に通し、無償で心霊に関するアドバイスを行っている。世間知らずのお嬢様。アシスタントの真と2人暮らし。香月の捜査に協力し、霊視で得たという殺人事件の解決につながるヒントを香月に与える。
正体は社会の敵を排除するという目的のために警察に協力する、本人いわく奇術師にしてインチキ霊媒師。盗聴で掴んだわずかな情報を基にコールド・リーディングで相手の素性を言い当て霊媒師と信用させ、香月をも凌駕する、ズバ抜けた洞察力と論理的思考で、瞬時に殺人事件の犯行状況と犯人を推理し、時には真のアシストを受けるなどして、霊媒の力で犯罪を言い当てたかのように香月を騙していた。
だが、香月からは「一瞬で推理なんてできるはずがない」と否定され、真も霊能力で真相を先に見抜いてから、後付けで論理を組み立てている可能性を指摘している。本当のところ彼女に霊能力はあるのかないのか、真実はうやむやのまま終幕する。
香月史郎(こうげつ しろう)
推理作家。4年前に知り合った鐘場から、たびたび警察の捜査への協力を依頼されるようになり、今は女性刺創連続殺人事件の捜査に助言している。翡翠と出会ってからは、翡翠から得た情報を手がかりに事件を推理する。翡翠の理解者で常に紳士的に接する。
実は「透明な悪魔」の正体であり、本名は鶴丘文樹。小学生のときに、強盗に襲われた10歳年上の義理の姉・陽子に刺さったナイフを抜いてしまい、まだ息があった陽子が何かを言い残して失血死したため、陽子が自分を気遣いながら安らかに亡くなったのか、それとも自分を恨んで苦しみながら亡くなったのかを知るために、義姉と容姿、背格好が似通った女性ばかりを殺害していた。
千和崎真(ちわさき まこと)
翡翠のアシスタント。世間知らずな面がある翡翠を公私ともに支える。翡翠からは「真ちゃん」と呼ばれている。
その実態は翡翠のパートナーで、彼女が世間知らずのお嬢様キャラの霊媒師に見えるように芝居をしたり、変装して香月に気づかれずに翡翠をアシストしていた。翡翠に弱みを握られているため、彼女に協力している。
鐘場正和(かねば まさかず)
警視庁捜査一課の警部。女性刺創連続殺人事件の捜査員で、香月に捜査協力を求める。頻繁にミントタブレットを噛み砕いて食べる。10年前、当時高校1年生だった娘の紅葉を通り魔に刺殺されている。
実は翡翠とは旧知の仲。香月の前で初めて翡翠と会ったときには、翡翠の素性を知りながら初対面のふりをして、以降も翡翠を信用していないかのようにふるまっていた。「透明な悪魔」を逮捕後、知らなかったとはいえ「透明な悪魔」本人に捜査情報を流していたことが問題となり、処分が下されることになる。
雨野天子(あまの てんこ)
警視庁捜査一課の巡査部長。鐘場の部下。女性刺創連続殺人事件の捜査員。警察の捜査で警察外部の人間に捜査協力を求めることを快く思っていない。
鐘場や蛯名からは、翡翠の正体を教えられていなかった。
蛯名海斗(えびな かいと)
警視庁捜査一課の巡査部長。天子の先輩だが、童顔のために若く見られる。豊実高校の女子生徒が被害者となった連続絞殺事件では、自身が所属する係が担当する事件ではなかったが、香月のアテンド役を務めた。
鐘場と同じく翡翠の素性を知っていたが、香月には黙っていた。
ゲスト
第1話
- 倉持結花(デパートの受付) - 田辺桃子
- 小林舞衣(西村の同僚、結花の親友) - 福地桃子
- 西村玖翔(ブライダルメーカーの社員) - 伊崎右典
- 立松五郎(空き巣の常習犯) - 内藤聖羽
- 老婦人 - 加藤美智子
- 翡翠に声をかける男たち - うえきやサトシ、仲野温
- 岩戸(『invert 城塚翡翠 倒叙集』で正体が明かされる女性) - 若月佑美(第4話)
第2話
- 黒越篤(怪奇推理作家) - 阪田マサノブ
- 新谷由紀乃(元黒越のゼミ生) - 筧美和子
- 別所幸介(黒越の弟子、若手推理作家) - 入江甚儀(第5話)
- 有本道之(黒越の担当編集者) - 谷田部俊(我が家)
- 森畑(家政婦) - 阿南敦子
- 捜査員 - 上重聡(日本テレビアナウンサー)
- 赤崎(水鏡荘の客) - 比佐仁
- 新鳥(水鏡荘の客) - 望月雅行
- 灰沢(水鏡荘の客) - 斉藤一平
第3話
- 藤間菜月(豊実高校2年生、写真部) - 當真あみ
- 藁科琴音(豊実高校3年生、図書委員長) - 長澤樹(第5話)
- 吉原さくら(豊実高校2年生、写真部) - 並木彩華
- 宮崎楓(豊実高校2年生、写真部) - 椿
- 武中遥香(豊実高校1年生、第1の事件の被害者) - 門馬史織(第5話)
- 北野由里(豊実高校2年生、第2の事件の被害者) - 木村桃花(第5話)
- 石内(豊実高校の教諭、写真部の顧問) - 武田航平
- 蓮見綾子(豊実高校3年生、写真部の部長) - 井頭愛海
第4話
- 鐘場紅葉(鐘場正和の亡娘) - 佐藤愛桜
第5話
- 鶴丘陽子(鶴丘文樹の義理の亡姉) - 秋谷百音
- 母親と迷子の子供 - 坂野真理、田中寛人
スタッフ
- 原作 - 相沢沙呼『medium 霊媒探偵城塚翡翠』(講談社文庫)
- 脚本 - 佐藤友治、相沢沙呼
- 脚本協力 - 相沢沙呼
- 演出 - 菅原伸太郎、南雲聖一
- 音楽 - Justin Frieden
- 主題歌 - 福山雅治「妖」(アミューズ / ユニバーサルJ)
- 警察監修 - 大橋菊夫
- アクションコーディネート - 柴原孝典
- チーフプロデューサー - 田中宏史、石尾純
- 統括プロデューサー - 荻野哲弘
- プロデューサー - 古林茉莉、柳内久仁子(AX-ON)
- 協力プロデューサー - 藤村直人
- 制作協力 - AX-ON
- 製作著作 - 日本テレビ
放送日程
話数 | 放送日 | サブタイトル | ラテ欄 | 原作 | 脚本 | 演出 | 視聴率 |
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#01 | 10月16日 | Iced Coffee | “霊が視える”ヒロインが推理作家と事件に挑む | 泣き女の殺人 | 佐藤友治 | 菅原伸太郎 | 6.4% |
#02 | 10月23日 | Grimoire | 幽霊屋敷で殺人! 残り1時間… 親友の冤罪を晴らせ!! | 水鏡荘の殺人 | 4.8% | ||
#03 | 10月30日 | Scarf | セーラー服で潜入!? 女子高生連続絞殺事件 涙の降霊… |
女子高生連続絞殺事件 | 南雲聖一 | 5.1% | |
#04 | 11月 | 6日VS. Eliminator PartⅠ | 遂に連続殺人鬼と最終決戦… 意外な犯人 |
vsエリミネーター | 相沢沙呼 佐藤友治 |
菅原伸太郎 | 4.9% |
#05 | 11月13日 | VS. Eliminator Part II | 今夜衝撃ネタバレ 登場人物全員嘘つき… 悪魔は誰!? |
佐藤友治 | 5.3% | ||
平均視聴率 5.3%(視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯・リアルタイム) |
日本テレビ系列 日曜ドラマ | ||
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
新・信長公記
〜クラスメイトは戦国武将〜 (2022年7月24日 - 9月25日)
|
霊媒探偵・城塚翡翠
(2022年10月16日 - 11月13日)
|
invert 城塚翡翠 倒叙集
(2022年11月20日 - 12月25日)
|
2015年 | |
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2016年 | |
2017年 | |
2018年 | |
2019年 |
2020年 | |
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2021年 |
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2022年 | |
2023年 | |
2024年 |